2016年4月-3 肺がんの患者会-2

標準治療を選びませんでした

患者会では、放射線治療がどう思われているのか知りたいという思いもあった。同じような病期で定位放射線治療を受けた人がいたなら、治療の線量や回数、どんな経過なのか教えてもらいたかった。

しかし、この日は、私のように肺がんの初期で自発的に放射線治療を選んだ人はいなかった(脳に転移してガンマナイフを受けたという人はいた)。

肺がん1期の標準治療は手術。一般的に放射線治療は、患者が高齢で手術が難しい場合などに仕方なく選ばれるという位置付けなので、「手術はイヤ、放射線治療を選びました」という私のような患者を、同じ肺がん患者はどんな目で見るのか。

私は自己紹介で、

「去年の夏、肺がんが見つかった。肺腺がん1B。呼吸器内科で手術を勧められたが、放射線治療を受けたくて、セカンドオピニオンを聞きに行った。その後、このピアネットで定位放射線治療の成績がいい病院を調べてもらい、そこの放射線科で治療を受けた。今のところ経過は順調です」

という話をした。近藤誠の名前は出さなかった。

実はピア氏に、前年8月、初めてピアネットに相談に来たとき、定位放射線治療を受けたくて近藤誠セカンドオピニオン外来へ行ったという話をしたら、近藤誠は信頼できないとピシャリと言われたことがある(「2015年8月-18 がんサバイバーに相談」)。

患者会ではピア氏は公正な目で見てくれる、どちらに与することはないと信頼していたが、別の患者さんの目が怖かった。

自己紹介では放射線治療について特に好意的に話す人はおらず、標準治療を選ばなかったことを快く思われなかったらどうしよう、多勢に無勢、立ち直れないかもしれない・・・と用心する気持ちが強く、この日は放射線治療について積極的に発言しなかった。

「何で切らないの? すっきりするのに」

ピア氏が閉会を告げ、患者会とはこういうものか、いろいろな話を聞けて充実した2時間を過ごすことができた、と帰る準備をしていたら、隣の50代くらいの男性(仮でR氏)が話しかけてきた。

「放射線治療を受けたんですよね? 何で切らないの? 全部切った方がすっきりするのに」

ええ? 唖然とした。驚いて返事ができなかった。これ、ルール違反でしょう。人が選んだ治療法を批判するなんて。どういうつもりでこんな無遠慮な質問をしてくるのか。驚きと怖さとわけの分からなさで頭が真っ白になって、

「手術は怖いので」

とだけ答えた。納得してもらえたかどうか分からない。

でも、閉会後に個人的にこんなことを言ってきたということは、R氏は患者会の開催中には言うべき言葉じゃないと自覚していたからではないか(言ったら絶対ピア氏に止められるはず)。それをあえて言ってきたのは、よほど私からの返事が聞きたかったからなのか。ほかの参加者は口に出さないだけで、心の中では、私のことを、R氏と同じように「何で手術しないの?」という目で見ていたのだろうか。

いや、きっとそんなのは自意識過剰だと思うが、とにかく、これ以来ずっともやもやした思いを抱え込むこととなった。

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