なぜ放射線治療が勧められないの?-3

昨日に続き、tontonさんのコメントへの返事です。近藤誠医師についてです。

(以下、tontonさんのコメント)

「著作本はタイトルなど、わざと断定的な表現を使っているのでしょうが、その表現方法に少々疑問もあります。断定的だと一種の洗脳効果があると思うので、逆に近藤医師の説以外を聞く耳持たなくなりそうで危険を感じるのです。」

刺激的なタイトルが付けられるわけ

確かに近藤医師の最近の著作は刺激的なタイトルが多いですよね。

以前からの読者としては、出版社の売らんかなという意図が見え見えのタイトルには辟易することもありますし、もともと近藤誠に懐疑的だった人からはさらなる不興を買いそうなのに、何でこんなタイトルを付けるのか。

こうでもしないと新しい読者の興味を引けないという事情があるのかも。

その事情とは、一刻も早く読んで(知って)もらわないと、患者や一般の人が、医療の悪しき慣習の餌食になってしまう。それを看過するわけにいかない、ということかもしれません(好意的に考えすぎ?)。

近藤医師が次々と本で発信するわけ

よく知られている話だと思いますが、近藤医師が慶応大学病院の放射線科の医師になった1970年代後半、日本の乳がんの治療はハルステッド手術が主流でした。これは乳房を全部切除する、女性にとって過酷な手術。

近藤医師はアメリカ留学で、欧米では乳房温存療法が主流になっていることを知ります。がんのできた部分だけをくり抜いたあと放射線をかけるという療法で、生存率はハルステッド手術と変わりがない。そこで帰国後、日本でも論文を書いたり学会で発表して乳房温存療法を少しずつ広め始めます。

1987年、転機が訪れます。新聞で乳房温存療法を知った30代女性が、自分も治療を受けたいと慶応病院を訪れた。女性は、慶応へ行けば乳房温存療法を受けられると思っていたのに、外科に回されて入院させられ、手術が決まってしまう。彼女は、近藤先生にいつ診てもらえるかと何度も尋ねたが、外科医からは無視されたそうです。

手術直前にそれを知った近藤医師は愕然とし、患者が不利益を被らないためには、人々に直接訴えるしかないと決意し、以後、雑誌や著作で広く情報発信することになったといいます。(「何度でも言う がんとは決して闘うな」(文春新書))

近藤医師は当初、主に医師や医療関係者を対象に発信していたので、初期の著作は論文みたいで読むのに苦労した。今でもそういう本はある。

でもそれだと多くの人に伝わらないということで、一般向けの路線も設けたのだと思います。最初に書いたみたいに、多くの人に手にとってもらうためでしょうけど、以前の著作の表現をかみ砕いて読みやすくした本とか、人の不安感につけ込むようなタイトルの本とか、疑問を感じるものもありますが。

近藤教に染まっていますか?

近藤誠アレルギーの人は多くて、私は医師からもがん患者からも「あんなのいい加減で信用できない」的なことを言われました。数えたら4人もいた(医師から→1 →2 患者から→1 →2)。世間にはおそらく膨大な数のアンチ近藤誠がいると思います。

私は近藤医師の本を読んで納得したからこそ、手術ではなく放射線治療を選んだし、このブログでよく著作から引用しているので、近藤教の信者だと思われても仕方ないのかもと思ったりします(自分では全然そんなつもりはないけど)。

でも元来、疑い深い性格なので、せいぜい別の人が書いた医療関連本を読んで、バランスを取ろうとしているのですが、実際どうなっているのかは自分ではよく分かりません。

ただ近藤医師の出現が、既存の医療の世界に一石を投じたのは確かだと思います(乳房温存療法、がん放置療法、検診は受けるな等々)。

今自分はまさに医療のパラダイムシフトが起きているただ中にいるのか、あるいは後世、失笑と共に語られるトンデモ本に影響を受けているだけなのか。それを見届けられないのはちょっと残念な気もします。

(tontonさん、あと1回だけ続きます。返事が長くなってごめんなさい!)

→「なぜ放射線治療が勧められないの?

→「なぜ放射線治療が勧められないの?-2

→「なぜ放射線治療が勧められないの?-4

→「もし自分がA子さんだったら

→「もし自分がA子さんだったら-2

2017年6月12日(月曜)

〇体重 49.2 〇BMI 18.6 〇体脂肪率 26.2

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

うどん(乾麺80グラム、干しシイタケ、ワカメ、ネギ)、シメジとちくわのアヒージョ(ニンニクオイル)、天ぷら(シイタケ、なす。サニーレタス)、根菜の煮物(ゴボウ、人参、タケノコ、コンニャク、丸天、昆布)

※天ぷらは9日の残り。オーブントースターで温めています(油が落ちる)。岩塩で食べますが、うどんに乗っけていただいたりも。

■お八つ

■夕飯

天津飯(ご飯100グラム。卵2個、タケノコ、ネギ、カニカマ)、エビワンタンスープ(シイタケ、インゲン)、サラダ(ブロッコリー、アボカド、大納言小豆。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、セロリの浅漬け

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