2017年6月-2 経過観察-8 CEAが上昇

これまでの経緯です。

2015年9〜10月に名市大病院放射線科で定位放射線治療。以後、定期的に血液検査とCTの検査。1年半の間、順調に推移。

2017年4月、胸部CTの画像にそれまでなかった影が写る。また、腫瘍マーカーのCEAが5.6となり、基準値(5.0以下)を超える。

3か月ごとの検査を1か月早めて、6月の最終週に実施。

結果は、CTの影については異常なし。CEAの数値は7.5とさらに上昇。PET/CTを受けることになりました。

CTの影は問題なさそう

4月の経過観察以来、とにかくCTの影が心配だった。担当医が言っていた炎症性腫瘤なのか、それとも別の悪性の腫瘍なのか。

4月のときは放射線科医のCT検査報告書と、影の位置を記したCT画像のコピーをもらっていたので、手にするたび不安の淵に沈み込んだ。

CEAの上昇については、腫瘍マーカーの数字は一喜一憂しなくてもいいといろいろなところ(本、患者会など)で見聞きしていたので、ほとんど気にしていなかった。

検査当日、採血とCTの撮影が終わり、放射線科の待合室へ。予定の時間より早く診察室へ呼ばれる。診察室には担当医のほかに若い医師が3人と看護師がいた。

挨拶をして座ると、担当医は一番若い医師(医学生か研修医?)を近くに呼び、私の肺がんのこれまでの経緯をモニターにCT画像を写しながら説明し始めた。大学病院なので学生への教育なのだと思う。

説明が一段落したところで尋ねた。

「前に写っていた炎症性腫瘤なんですが、どうなってますでしょうか」

すると担当医は、

「それは問題なかったけど、CEAがまた前回から上がってる。これは気になりますね」

ええ? 影は? この2か月間、腫瘍が大きくなっていないか、そればかりずっと気に病んでいたんですけど。拍子抜けというか、肩の力が抜けたというか、不意打ちを食わされた気分。「CTの影」で一杯だった頭の中が、丸ごと「CEAの上昇」に取って代わってしまった。

えーと、つまり肺の再発、転移はないと思っていいということ? よかった! でも、

「CEA?」

「ええ。CEAが上がると、8〜9割、何かある」

8〜9割! この時点でもう「CTの影」は頭のどこにも残っていない(単純すぎる我が脳味噌よ)。

「何かって、別の臓器への転移ですか? 先週、自転車で転んだんですけど、脳に転移したんじゃないかと心配になっていたんですが」

「それは分かりませんが」

確かにそうだ。脳の検査はしていない。

CEAが5.6から7.5へさらに上昇

それから、撮ったばかりのCT画像に写っている肺の周囲のリンパ節や肝臓などをチェックしてもらうが、画像で見える範囲に異常は認められなかった。

他の臓器への転移を調べるには、まずPET、そのあとに脳のMRIをする必要があるため、

「どうしますか?」

と、自分で決めるように委ねられる。検査は受けたくない。でもこのまま悶々として過ごすのも苦痛だ。ということで、PETの予約を入れた。

驚いたことに、この病院にはPETの装置がないため、提携している外部の画像診断専門のクリニックへ行くように言われた。大学病院でも検査機器が揃っているわけじゃないんですね。

7月1日に紹介した坪井正博著「肺がんの最新治療」(主婦の友社)では、

「治療後、いったん下がった腫瘍マーカーの数値が上昇したときは再発・転移が疑われるなど、転移を知る一つの手がかりになることは事実です。」

とあった。

私のCEAの推移(基準値は5.0)。

2015年9月(放射線治療直前)14.4。12月(治療2か月後)、一気に下がって4.0。その後2〜4台で推移していたが、2017年4月(治療後1年半)5.6、6月に7.5。

そんなに高い数字なんだろうか。甘く見すぎているのでしょうか。もしかして問題にすべきは数値ではなく、じわじわと上昇していることなのか。

医師の表情に一喜一憂する

担当医は以前のような笑顔を見せてくれない。

思ったような経過を辿っていないから(私に)落胆しているのか。これからどんどん悪くなっていったら見捨てられるんじゃないのかと、想像は悪いほうへ悪いほうへと傾いていく。

しかし、いやいや、経過が順調じゃないのにニコニコされたら、逆に医師に不信感を抱きそう。だから、これでいいのか。患者は医師の表情、言葉に一喜一憂するのです。

でも、医師も患者に対して、どんな表情、どんな対応をすればいいのか、悩むところなのかもしれない。

私の担当医は60前後なので、医師としての長いキャリアの間で身に付けた、これが最適というやり方で患者に接していると思う。

最近の若い医師(十把一絡げにして申しわけありませんが)だと、患者に人情味のかけらもない言い方で余命宣告をして、中高年の患者や家族の神経を逆なでしているという話もよく聞く。

そんな新人に心をかき乱されることがない分、良かったと思うことにします。

PET/CT検査と次の診察は7月。そのとき、6月末のCTの画像についても少し詳しく聞けたらと思っています。

→続きです。

2017年7月-1 リンパ節転移
PET/CT検査で転移が見つかる 7月上旬の土曜、指定された画像診断専門のクリニックでPET/CTを撮ってもらい、
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コメント

  1. うさぎ より:

    こんにちは、うさぎです

    ご挨拶遅くなり申し訳ありません 
    私も同じ病気です

    お気持ちお察しいたします
    検査結果が安心できるものであることを願っています

     

    • クロエサト より:

      うさぎさん、ありがとうございます。
      検査結果が出るまで、いつも本当に落ち着きません。
      良くない結果が出たら出たで、また怖いし。
      しばらく悶々とした日々が続きそうです。
      うさぎさんもどうぞお大事に。

  2. tonton より:

    そうですか?
    CTの影には異常なし、ということは消えたということですか?
    でもCEAが上昇…
    私はマーカーの数値を聞いたことがなくて、4月の国頭氏の講演でも腫瘍マーカーは全く当てにならないからやめたほうがいい、とまで言っていたので、関心外でした。
    いい結果が出ることを祈ってます。

    • クロエサト より:

      >CTの影には異常なし、ということは消えたということですか?

      そうらしいのですが、ちゃんと確認できていないのです。今度はちゃんと聞いてきます。

      >私はマーカーの数値を聞いたことがなくて、

      私も腫瘍マーカーは気にしていなかったのですが、8〜9割何かあると言われたら怖くなって。
      医師の言葉に翻弄されっぱなしで、我ながら小心者です。トホホの気分(泣)。