2017年8月-5 放射線治療-4 喉と胸のつかえ

8月24日(木)15日目 診察を待つ人々

治療後、看護師と面談。

暑くて通院が大変、体力的に地下鉄で通うのがきつくなったらタクシーにするつもりと話すと、実際に放射線治療にタクシーで通っている患者がいるそうだ。車で来ている人もいるが、朝は駐車場が混むため、予約時間に間に合わないこともあるらしい。

放射線治療室へは、診察室の前の廊下を通って行く。診察室の前の待合スペースには、夫婦や家族連れの患者もよく見かける。おそらく検査結果、病名、治療成果などを家族で聞きに来ているのだろう。

診察室に入る前は皆、緊張した面持ちだが、出てくるときは安堵した顔のこともあれば、放心したような表情の人もいる。

放射線治療室の前では、よく同じ人を見かけた。予約時間が同じ時間帯なのだと思う。60代のやせた男性、30代の若い女性。70代の女性はいつも同年配の女性が付き添っている、姉妹だろうか。

年配の人は治療前後の準備に手間取るのか(衣類を脱ぎ着したり、場合によっては専用の固定具を装着することも)、治療室に入っている時間が長い。

今は夏だから皆、薄着だが、これが真冬で患者が着込んでいるときは、服を脱いで、また着てというだけで、夏の倍の時間がかかるんじゃないだろうか。病院のスタッフはそんなことまで予想して、患者の予約時間を決めたりするのだろうか。

8月25日(金)16日目 別の医師と面談

今日は担当医ではない別の医師と面談。

30日にCTを撮る。結果次第で治療の残り3分の1(23〜33日目)の照射範囲を変える。現在は放射線を縦隔リンパ節まで広めに当てているが、肺門部のリンパ節に絞って照射するそうだ。

8月26日(土)27日(日)治療は休み

土曜の午前中は掃除機をかけられるくらい元気だったが、昼食後は起きていられず眠ってしまう。暑さと疲れのせいか。

夕方、洗濯物を取り込もうとベランダに出ると、セミがひっくり返っていた。わざわざこんなところまで飛んで来なくていいのに。処分が憂鬱。

日曜は体力が復活。でも食事のとき、喉に違和感が。

私は朝は飲み物だけで、お昼に最初の固形物を食べる。そのとき、食べ物が食道をすんなり下りていかない。飲み込みづらい。これが放射線治療による嚥下時痛、つかえ感というものだろうか。先週の18日くらいから、たまに喉に違和感や息苦しさを感じることがあったが、それがひどくなってきたのだろうか。

8月28日(月)17日目 飲み込みづらさと散乱線

治療後、飲み込みづらさを看護師に相談。すると、放射線を当てるとき、周囲に散乱線が当たっているかもしれない、その影響かもしれないとのこと。辛いなら濡れマスクをするといいとアドバイスされる。

散乱線なんて初めて聞いた。調べると、医療者への注意を促すサイトに載っていた。

要約すると、「X線が患者の身体を通過するときに必ず発生する放射線で、いろいろな方向に飛んでいく。散乱線の強さは患者に当たっている放射線(直接線)の1000分の1程度」。

近くにいる医療者への強さが1000分の1とすると、患者本人の照射する部位周辺の臓器への影響はどれくらいになるのか。見当が付かない。

帰宅後、身体がだるい。

夜、ベランダのセミを火ばさみでつまんで処分。火ばさみは虫の処分専用にしているもの。

目に入らなくても、潜在意識は「ベランダにセミがいる」ことを忘れていない。その不快感、不気味さから早く解放されたかったので、ホッとする。

8月29日(火)18日目 医師の診察

放射線治療後、担当医の診察。

昨日に続いて飲み込みづらさを訴えると、

「よくあること。しばらくすればよくなる。飲み込むのが大変なら、(どろっとした)薬を出すこともできる。ただし気休めだけど」

気休めと言われて飲む患者がいるのだろうか。もとより私は薬を服用したくないので、どうしても我慢できなくなったら、そのときにまた相談するつもり。

明日は採血とCT検査。来週の診察のとき、検査の結果次第で今後の治療回数が変わることもあるのかと聞くと、

「治療回数をさらに2回伸ばすことになるかも」

逆に短くなるんじゃないかと思っていたので、少々落胆。

早朝、北朝鮮のミサイルが北海道上空を通過したとのニュース。ミサイルが何かの手違いで落ちてきたら、今の生活は全部ひっくり返るんだろうなとぼんやり考える。

8月30日(水)19日目 CT検査

10時からCT撮影と放射線治療。

CT室は全診療科が利用する2階ではなく、放射線科のある地下1階で受ける。

最初普通に呼吸しているところを撮ったが、撮り直し。息を吐く前と吐いたあと、別々に撮影するようにというオーダーが放射線技師にちゃんと伝わっていなかったらしい。地下の設備は古いのか、扉を閉めると部屋の外の技師と話ができない。指示があるまで30秒も息を止めなければならず、途中で息を継いで撮り直しとなったら面倒なので我慢したが、動悸がするくらい苦しかった。

放射線技師に以前から疑問に思っていたマジックの色について質問。

黒以外ではダメなのか。たとえば茶色なら、かろうじて肌の色に馴染みやすいと思うが。

すると、ほかの病院では赤で印を付けているところがあるという。転院してきた人で赤色のマジックで書いてある患者がいた。ただし黒と赤だけで、ほかの色は聞いたことがないとのこと。肌の色に似ていたら、印の意味をなさない、判別しにくいからだそうだ。ごもっとも。

治療後、看護師との面談前、廊下で水筒のお茶を飲んでいたら、胸でつかえてお茶が下りていかない。咳き込んでいたら、その様子を看護師が目にして心配してくれた。

固形物だけじゃなく水分でもつかえるとは。炎症を起こしている可能性があるとのことで不安になる。

帰宅後2時間ほど眠る。

8月31日(木)20日目 治療疲れ

起き抜けから身体がしんどい。

病院の待合室のベンチでも、治療中のベッドの上でも、そのまま眠ってしまいそうだった。

看護師に、あまりにだるさがひどいことを訴えると、治療疲れかもしれないとのこと。

我慢できないほどひどいなら、通院回数を減らし、その代わり1回当たりのグレイ数を増やすこともできるそうだ。あるいは照射を朝と夕方の一日2回にして、トータルの日数を短くする。または、治療を休む。

放射線量を増やしたら身体にさらに負担がかかりそうだし、日に2度も通院するのは考えられない(1回だけで疲れきっているのに)。休んだらこれまで続けてきた治療の効果が半減しそうなので、できれば避けたい。でも、「もう我慢できない。無理」というときの選択肢があるというのは、気持ちに余裕ができる。まだ大丈夫。

放射線治療の入院は肺がんでは少ない。脳や喉のがんの人に多いというのは、以前にも聞いた。

前日のCT検査が苦しかった話をすると、カルテには最初から安静、呼気、吸気のオーダーが書いてあったという。どうして放射線技師が初め、安静しか撮らなかったのか不明。

帰宅後、だるさの泥沼にはまり込んだよう。夕方6時頃までごろごろして過ごす。体調がおかしいと普通の生活ができなくなる。

サッカー日本代表がオーストラリアに勝ってワールドカップロシア大会出場を決める。

→続きです。

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