「6:4で大丈夫」
9月10日(火)
2度目の放射線治療が終わってから、ほぼ丸2年。定期検査も10回目となる。
まず、いつものように採血をしてもらって採血室を出ると、注射あとに貼ったシール(絆創膏)がみるみるうちに赤く染まっていく。血が止まらない。慌てて採血室へ戻り、圧迫してもらう。こんなことは初めてで驚いた。
今日の最高気温は36.6度。暑さで血流も勢いが良くなっているのだろうか(そんなことが起こるのかどうか分からないが)。
CT検査を終えて、診察室へ。
腫瘍マーカーのCEAが3.0に上がっていた。基準値は5.0以下なので問題ないのだが、2017年11月からずっと2.0台だったので、久々に上昇してうろたえる。しかし担当医は、
「6:4で大丈夫」
–ということは、40%は危ないってこと?
「じゃあ7:3ということで」
ということって。思わず笑ってしまう。でも、そもそもCEAは年齢とともに上昇するので、2.0台という数値は珍しかったそうだ。年齢にふさわしい数値になったということかもしれない。
手のしびれ
気になっていることをメモしていったので、質問する。
少し前から、胃液が逆流して口の中が酸性のにおいでいっぱいになるような不快な状態がたびたび起きていた。胃痛はない。
–ほかの臓器に転移しているのではないかと不安。もし他臓器に転移したら痛みが出るか。
「最初は出ない」
心配してもしょうがないか。
次に、慢性化している手のしびれについて。8月末にNHKで女性の手の痛みを扱った番組を見て、またしびれについて気になっていたのだ。
※番組について書いています。→「手のしびれ」
–2015年の最初の治療前からしびれがあり、最初の治療後に治るかと思ったが、今も変わらない。
「脊髄から来ているかもしれない」
と言って、担当医はCT画像で背骨を見てくれた。モニターで初めて見る画像に、CTでこんなところも撮っていたのかと驚く。背骨に加えて、肺がんが転移しやすい肝臓、副腎もチェックしてもらったが、どこも異常なし。
手のしびれの原因は依然分からないけれども、脊髄由来のものではないと分かっただけでも良かったかも。
次回からは血液検査だけに
次の定期検査も3カ月後でいいかと言われたが、
–何度もCTを撮るのは(放射線被ばくが)心配。もっと先でもいいか。
「じゃあCTはやめて血液検査だけにしようか」
思ってもみなかった提案。担当医は以前からCTの放射線被ばくは心配する必要がないというスタンスだけに、嫌な顔をされるかもと心配していたが、拍子抜けするほどあっさりと受け入れてもらえてほっとする。
CTを撮っていない間に腫瘍が大きくなっていたらという不安はある。でも私は腫瘍マーカーのCEAに反応しやすいタイプらしいので、がんが転移、再発したら血液検査で(おそらく)分かるはず。もしCEAが上がっていたらCTを撮ることになるだろうが、そのときはそのとき。つまり自己責任ということだ。
放射線科の若い患者
そういえば、放射線科の待合室に20前後の男の子がいた。ベンチの上にだらしなく足を広げて座り、スマホでゲームをしていた。
看護師が来て話しているのが少し耳に入った。治療は来週から。学校があるので何時からにしてほしい……。
学生が放射線治療。
どんな病気なんだろう。家族は付いてきていないのか。もう何度も通院しているので、本人だけで来ているのか。小児がんで子どもの頃からずっと通院している患者なのか。
がんは老人病などと言っても、AYA世代のがん患者は増えていると聞く。どうか放射線治療が奏功しますように。
→続きです。