映画「コンテイジョン」と新書「患者よ、医者から逃げろ」

新型コロナのドキュメンタリーのよう

コンテイジョン」(2011年 アメリカ)をやっと見ることができました。昨年、新型コロナウイルスの感染拡大が始まってからレンタルDVDのリストに入れましたが、ずっとレンタル中(話題作なので見たいのはみんな同じなんですね)。1年越しでようやく届きました。

スリラー映画、パニック映画として公開されたようですが、コロナ禍の現在、まるでドキュメンタリー映画を見ているようでした。

未知のウイルスに感染した人々が咳と発熱を発症後、2〜3日で意識障害を起こして死んでいく。感染者は世界中で増加。CDC(米国疾病予防管理センター)はウイルスの正体を突き止めてワクチン開発を急ごうとし、WHO(世界保健機関)もウイルスの発生源を探り始める。

現実が映画を追体験しているような既視感

ウイルスはバイオ兵器だという陰謀説が拡散したり、レンギョウ(生薬)のホメオパシーが特効薬だというデマが広まって買い占めが起こったり、薬局が襲われたり、都市がロックダウンされたり、食料が配給となったり、全ての人に行きわたらず暴動が起こったり。

また、患者数の急増でベッドが不足し、巨大な体育館にベッドを並べて病院代わりにしたり、死者の増加で遺体袋が不足したりと、何かテレビのニュースで見たようなエピソード、映像が次々と出てきて、既視感を覚えます。

「患者よ、医者から逃げろ」に取り上げられた映画

「コンテイジョン」を見たかったのは、夏井睦著「患者よ、医者から逃げろ〜その手術、本当に必要ですか?」(光文社新書)を読んだせいもある(発行は2019年10月。新型コロナ流行以前です)。

夏井医師は湿潤療法を提唱した医師で、「患者よ、医者から逃げろ」は「傷はぜったい消毒するな」(光文社新書)の続編。大やけどを従来の方法で治療すると、きれいに治ると言われたのに傷跡が残ったりする。しかし湿潤療法だとほんとにきれいに治るという症例写真(カラー)がたくさん載っています。赤ちゃんの真っ赤なやけどの跡が、徐々にきれいに治っていくのは本当に感動的。でもけがややけどの画像には慣れていないため、正視するのはつらい……。

それで、この「患者よ、医者から逃げろ」に「コンテイジョン」のことが出てくるのです。

「コンテイジョン」はWHOやCDCの肝いり?

これまでWHOやCDCは、多剤耐性菌やウイルスが猛威をふるって人類は壊滅的なパンデミックに陥ると繰り返し警告してきたが、警告はずっと空振りだった(つまりパンデミックは起こっていない)。

一方、これまでに製作されたウイルス感染症を扱ったパニック映画(エボラ出血熱、マールブルグ出血熱、新型インフルエンザ、鳥インフルエンザなどがテーマ。「コンテイジョン」もその1作品)は、公開と同時期に同じテーマの小説や漫画も発行されている。夏井医師は、これらの映画はWHOやCDCによるキャンペーンではないかと言うのですね。

WHOのウイルス感染部門の予算は、エボラ出血熱が流行し始めた頃から急増しているそうで、その予算が映画製作に回されているということなんでしょうか。確かに「コンテイジョン」の出演者は豪華すぎる。マット・デイモン、ジュード・ロウ、マリオン・コティヤール、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトローなど、よくもまあこんな主役級の俳優を招集できたものです(一観客としては嬉しいのですが)。

また、「コンテイジョン」のエンドクレジットにWHOやCDCが協賛とあったそうで(気付かなかった)、映画の研究室のシーンなどは実際のCDCの一室を使ったとおぼしいそうです。

WHOやCDCが提供した資料に基づいて製作したのなら、「コンテイジョン」が未知のウイルスがどういう経過を辿ってパンデミックを引き起こすのかをリアルに描けたのも当然か。

ワクチン接種は切り札だが

映画では、世界中でワクチンの投与が始まって感染者数は激減し、一安心となる。これ、今のアメリカの現状ですよね。ほんとに新型コロナを予言していたような作品です。

ワクチンについては、映画の中で「ワクチンを接種したせいで、10年後に自閉症や睡眠発作、がんが多発するかも」なんてレンギョウで大儲けしたYouTuberが言っていたが、今、ワクチンに懐疑的な人が言っている言葉とほとんど同じ。

でも映画の中ではワクチン接種を希望する人のほうが大半で、ワクチンを早く手に入れるために強盗が起きたりしていた。

面白いなと思ったのは、アメリカではワクチンを接種する順番が抽選による誕生日順になっていたこと。今の日本だと、まず医療従事者、次に高齢者という順番だけど、暴動は起きていない(予約電話はパンクしているようですが=今日5月10日から多くの自治体で高齢者のワクチン接種の予約が始まった)。

映画の中で、CDCの研究者が「ウイルスはヒト細胞構造に順応すべく変容し続けている」と言っていたが、新型コロナも変容を続けて新たな変異株を生み出している。そう思うと、現実世界のパンデミック終息はまだまだ遠いという気がします。

2021年5月9日(日曜)

〇体重 51.4 〇BMI 19.5 〇体脂肪率 28.3

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ナスのフジッリ・アラビアータ(乾麺70グラム。ナス、ガーリックオイル)、スープ(インスタント)、サラダ(フリルレタス、タマネギ、ニンジン、金時豆、ちりめん、アボカド、パプリカ、カマンベールチーズ、ゆで卵、クルミ、オリーブ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル、バルサミコビネガー)

ナスはトマトソースによく合います

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯100グラム、味噌汁(ワカメ、エノキダケ、ネギ、豆腐)、サバのパン粉焼き(ガーリックオイル)、レンコンと人参のきんぴら(ごま)、キュウリとワカメの酢の物、甘夏

サバはちょっとくさみがあります。生姜醤油焼きのほうが好きかな

2021年5月10日(月曜)

〇体重 51.8 〇BMI 19.6 〇体脂肪率 29.6

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ハッシュドポテト(ジャガイモ1個、卵)、サーモンとブロッコリーのキッシュ(フリルレタス、ミニトマト)、スープ(タマネギ、人参、エノキダケ、オクラ)

ジャガイモはホッカイコガネ。塩コショウだけでいただきました

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

カレーライス(雑穀入りご飯、野菜カレー)、サラダ(キュウリ、金時豆、パプリカ、クルミ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、レンコンと人参のきんぴら(ごま)、甘夏

カレーはローリングストック用のレトルトです

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コメント

  1. tonton より:

    『コンテイジョン』公開時はこれほどの豪華キャストにも関わらずヒットしなかったそうですが、今見ると本当にコロナの現状をなぞっているようで怖かったですね。

    >夏井医師は、これらの映画はWHOやCDCによるキャンペーンではないかと言うのですね。

    なるほど。確かにこの映画を見た時、WHOやCDCの役割や仕事のし方、ワクチン開発の方法がよく分かって、その辺が公開時にはヒットしなかった原因かなと思ったりしました。見る人に感情移入させて恐怖を煽る方が娯楽映画としては普通に面白いですから。妙にドキュメンタリーぽいなと感じました(ソダーバーグ監督はそういうところありますが)

    WHOは新型ウィルスの発生にかなり危機感を持っていたのでしょうね。
    それとも・・・まさか・・・久坂部羊「第五番」みたいな話だったら、怖すぎます。(さすがにそれはあり得ないですが)

    PS .すみません、全然違う話ですが、「キッシュ」美味しそうでクロエさんのレシピで私も作ろうと思いますが、ホイップクリームって生クリームをご自分でホイップしたんですか?

    • クロエサト より:

      >WHOは新型ウィルスの発生にかなり危機感を持っていたのでしょうね。

      逆に警告が空振り続きだったことに危機感を持っていたのではないかと……。
      コロナが発生したおかげ(?)で、WHOはオオカミ少年じゃなかったことが証明され、自身の役割、重要性を世界に知らしめることができたのかも(ひどい話ですが)かもしれません。

      生クリームとホイップクリームは同じようなパッケージで、スーパーでは隣同士に並んでいます。ホイップせずに液状のまま使います(確かに紛らわしいネーミングですね)。
      ホイップクリームは植物性脂肪が原料で、生クリームに比べて安いので、私はホイップクリームを使っています。牛乳でもいいみたいですよ。
      tontonさん、具材は何を入れられるんでしょう。おいしくできるといいですね。