美術館へ行きたくなる6冊+1枚

「絵を見る技術」〜絵は見られたがっている

最近、絵画にまつわる本を、フィクション、ノンフィクション取り混ぜて読みました。

「絵を見る技術」は、画家が自分の作品を長く鑑賞してもらうためにさまざまな技巧を凝らして描いていることを、多くの名作を例に解き明かしてくれます。構図、色、バランスなど、名作にこんな秘密が隠されていたとは。まさに目からうろこ。

ゴッホにルノワール、ベラスケスにルーベンス、上村松園にミュシャなど、これまで漫然と見ていた絵を見る目が変わりそうです。

「消えた名画」〜盗難絵画59点

「絵を見る技術」があんまり面白かったので、図書館の絵画コーナーの棚を眺めていて目に付いたのが「消えた名画」。

世界各地の美術館から盗難にあった59点の絵画について、その絵の価値や盗まれたときのエピソードなどが豊富な写真とともに紹介されています。戻ってきた作品もあれば、いまだ戻らない作品もある。

盗難犯の母親が、怖くなって証拠隠滅のために作品を燃やしたり切り刻んだりという取り返しの付かない愚行を犯したことも(それも2件。2001年フランスと2013年ルーマニア)。母親の息子への盲目的で歪んだ愛情が怖い。

表紙は17世紀、オランダの画家ヨハネス・フェルメールの「合奏」。世界で最も高価な盗難絵画だと言われています。

「消えたフェルメール」〜戻らない「合奏」

フェルメール作品はこれまで「合奏」「手紙を書く女と召使い」「恋文」「ギターを弾く女」の4点が盗まれています。その4点の盗難のいきさつについて書かれたのが「消えたフェルメール」です。

「合奏」が展示されていたのは、アメリカ・ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館。

イザベラ・スチュワート・ガードナー(1924年死去)という富豪の女性が収集した作品を、自身の邸宅を美術館として展示。こうした美術館を邸宅美術館と呼ぶそうです(他の本では邸宅美術館という言葉は出てきませんが)。1990年、「合奏」を含む13点が盗まれ、今も行方が分からない。

面白いのは画家と作品に対する評価で、当時は一緒に盗まれたレンブラントのほうが有名で高価だと言われていた。それが1995年、ワシントンで開催されたフェルメール展で画家の認知度と人気が上がり、作品の値段も跳ね上がったという。日本でも平成に入ってから再評価された伊藤若冲と似ています。

ドキュメンタリー「消えたフェルメールを探して」

そして、この「合奏」を探すべく雇われたのがハロルド・スミスという絵画探偵(こんな職業があるんですね。初耳)で、ドキュメンタリーとして映画化されています。レンタルDVDで見ましたが、画面の横縦比が昔のテレビの4:3。横長の画面に慣れた目には懐かしい。

ガードナー美術館ってこんな外観なのか、「合奏」やレンブラント作品はこの部屋に展示されていたのかなど、文字と写真だけでは伝わってこなかった会場の様子が立体的に立ち上がってくる。

イザベラ・スチュワート・ガードナーは顔は平凡だけれどスタイルは抜群だったそうで、館内に展示された若かりし夫人の肖像画を見ると確かに魅力的な体付きです。

しかし始終、目を奪われたのは、スミス探偵の特異な外観。20歳で皮膚病の魚鱗癬にかかり、医師が全身にラノリン(ろう)を塗布して紫外線を浴びせたところ、全身が皮膚がんになったそうだ。そのため頭に包帯を巻き、帽子をかぶり、ケロイドの残る顔に眼帯、付け鼻という風貌だけれど、病とは長い付き合いのせいか大して気にするふうもなく、関係者へ精力的に話を聞きに行き、真犯人を突き止めるべく推理する。8人の子どもに恵まれたそうなので、私生活は充実していたようです。

スミス探偵は50年以上皮膚がんと闘った末、2005年に亡くなったという。「合奏」は今も見つかっていません。

ミステリー「盗まれたフェルメール」

ハードカバーの「盗まれたフェルメール」もこのガードナー美術館の話かと思ったら、全くのフィクションでした。ロンドン警視庁(スコットランドヤード)のアプルビイ警視監とその妻が、公爵家から盗まれたフェルメールの「水槽」を探すというミステリー。アプルビイ警視監が主人公の作品はシリーズになっているそうです。

「水槽」は作者のフィクションですが、美術作品が高値で売買される欧米では、こうした盗難絵画を扱ったミステリーが多いのか、ジェフリー・アーチャーの「レンブラントをとり返せ」では、実際に存在するレンブラントの「アムステルダムの織物商組合の見本調査官たち」(アムステルダム国立美術館)を扱っています。

小説「レンブラントをとり返せ」

「レンブラントをとり返せ」と「まだ見ぬ敵はそこにいる」はウィリアム・ウォーウィックを主人公としたシリーズで、ウォーウィック自身がカラヴァッジョ好きという設定で美術作品が多数出てきます。

ちなみにウォーウィックは、アーチャーの大作(文庫で8冊)「クリフトン年代記」の主人公、ベストセラー作家のハリー・クリフトンが執筆した連作長編の主人公。ファンの希望で、作中作の物語が実際に出版されたのですね。ロンドン警視庁の平巡査から警視総監へと駆け上がっていくウォーウィックの成長を見守れるのはうれしい限りです(現在82歳のアーチャーにはできるだけ長生きしてもらうよう切望します)。

平巡査だったウォーウィックは、ロンドン大学で美術史を学んだ経歴を買われ、ロンドン警視庁の美術骨董捜査班へ配属される。

映画「消えたフェルメールを探して」には1989年にロンドン警視庁に美術骨董課を設置して11年間責任者を務めたディック・エリスという男性が登場するので、今も実際のスコットランドヤードには盗難作品を扱う専門部署があるのかもしれません。

※以前「クリフトン年代記」について書いています。→「「クリフトン年代記」─2人のヒロイン

※3年前、カラヴァッジョ展に行きました。→「「カラヴァッジョ展」、行ってきた

  • 「絵を見る技術 名画の構造を読み解く」(秋田麻早子著 朝日出版社)
  • 「消えた名画」(大友義博監修 宝島社)
  • 「消えたフェルメール」(朽木ゆり子著 インターナショナル新書)
  • 「消えたフェルメールを探して 絵画探偵ハロルド・スミス」(レベッカ・ドレイファス監督)2005年アメリカ映画
  • 「盗まれたフェルメール」(マイケル・イネス著 福森典子訳 論創社)
  • 「レンブラントをとり返せ ロンドン警視庁美術骨董捜査班」「まだ見ぬ敵はそこにいる ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班」(ジェフリー・アーチャー著 戸田裕之訳 新潮文庫)

2022年6月21日(火曜)

〇体重 49.8 〇BMI 18.9 〇体脂肪率 26.7

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ピザトースト(タマネギ、チーズ)、カンパーニュトースト(ジャム)、クラムチャウダー(タマネギ、ニンジン、キャベツ、エリンギ、水煮大豆、ホタテ、豆乳)、サラダ(クレソン、うずら豆、ちりめん、パプリカ、オリーブ、くるみ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、甘夏

チャウダーは残り1食分

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯100グラム、アサリの味噌汁(ネギ)、ブリの照り焼き(ピーマン)、根菜の煮物(ゴボウ、タケノコ、ニンジン、コンニャク、笹かまぼこ、昆布)、山芋短冊(卵)、甘夏

アサリは愛知県産とありました

2022年6月22日(水曜)

〇体重 49.5 〇BMI 18.7 〇体脂肪率 26.6

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ラーメン(生麺100グラム。ネギ、メンマ、かまぼこ)、ベビーコーン、カボチャサラダ(キュウリ)、甘夏

ベビーコーン、出始めの頃よりだいぶ安くなっています。10本で198円(税抜)でした

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯、エビワンタンスープ(シイタケ、ネギ)、麻婆ナス(ナス、タケノコ、シメジ、ネギ、ホタテ)、ジャガイモとチクワの炒めもの、甘夏

麻婆ナスはナスを油でじっくり炒める分、麻婆豆腐よりかなり油を多く使います。今晩はかてて加えて、ジャガイモも炒めてしまった……

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