藤井風「死ぬのがいいわ」
今さらですが、昨年大みそかのNHK紅白歌合戦で藤井風の「死ぬのがいいわ」を聞いて軽い衝撃を受けた。死を肯定しているようなタイトル、退廃的な風貌。NHKなのにいいの?
司会の大泉洋だったか、今年(2022年)海外で最も再生された日本の曲だと紹介していたので、外国で先んじて認められていることを免罪符にしているのかとうなずいたわけですが。
曲は同じフレーズ、懐かしさを感じるメロディーが繰り返されて、耳から離れない。「あなたとこのままおサラバするより 死ぬのがいいわ」という女の気持ちをつづった歌詞には、ムード歌謡っぽさも感じる。
画面の歌詞を追っていると、好きな男と別れるくらいなら死んだほうがまし、幸せの絶頂で死にたいということかと思った。
「髪結いの亭主」のマチルドと高階貴子
幸福の絶頂、息が止まるほどの幸せ。その瞬間、人は何を思い、どう行動するのか。
1990年のフランス映画「髪結いの亭主」(パトリス・ルコント監督)では、ヒロインのマチルドは自分を好いてくれる男と結婚して幸せに暮らしていたのに、突然命を絶つ。夫が心変わりして不幸になる前に、自ら死を選んだのだ。それまでがほのぼのとしたタッチ(ちょっぴりエロティックでコミカルなスパイスも効かせつつ)だったので、あまりに唐突で衝撃を受けた。
もう一つ。百人一首に入っている儀同三司母(高階貴子)の「忘れじの行く末まではかたければ今日を限りの命ともがな」。こちらは、「いつまでも忘れない」という夫(藤原道隆)が心変わりする前に死んでしまいたいという内容。
貴子はマチルドと違って死ぬことはなかったが、栄華を極めた分、晩年の凋落が際立つ。一条天皇に嫁した娘の定子は早死にするし、義弟の道長の策略で2人の息子は流罪となってしまう。
恋愛の歌ではない?
貴子もマチルドも幸せは長続きしないと知っていた。幸福のピークに達したら、あとは下るだけと分かっていた。この幸せをとどめておきたいのなら死を選ぶしかないと。
でも、これって女だけの考え方かも。男の心の移ろいやすさを確信しているから、刹那的になってしまうのかもしれない。
などとつらつら考えていたので、昨年末、藤井風が「NHK MUSIC SPECIAL」で「死ぬのがいいわ」について受けたというインタビュー記事を今日、読んで驚いた。「死ぬのがいいわ」で歌われる「あなた」は「自分の中にいる愛しい人、最強の人」「心の中にいる理想の自分のこと」なんだそうです。恋愛の歌じゃなかったのか……。
いずれにしろ、大みそか以来、私の脳は一部を乗っ取られたみたいで、頭の中に「死ぬのがいいわ」がエンドレスで流れ続けております。
2023年1月9日(月曜)
〇体重 50.2 〇BMI 19.0 〇体脂肪率 28.0
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
ラーメン(生麺100グラム。ネギ、かまぼこ、メンマ)、ゴボウとニンジンのきんぴら(ごま、クルミ)、フキの煮物(鰹節削り)、ゴボウの昆布巻き、ミカン
フキ、久々に煮ました
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
お好み焼き(小麦粉50グラム、山芋、卵、鰹節削り、ニラ、マイタケ、エノキダケ、イカ、天かす。醤油と酢、ソースとマヨネーズ)、味噌汁(ワカメ、シメジ、ネギ、油揚げ)、ジャコおろし、昆布巻き、ミカン
2023年1月10日(火曜)
〇体重 50.7 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 27.4
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
味噌煮込みうどん(ネギ、油揚げ、シメジ、かまぼこ、卵)、厚揚げ(ピーマン)、フキの煮物、昆布巻き、ミカン
シイタケがないのでシメジで代用(埋もれていますが)
■お八つ
コーヒー、飴。抹茶、しるこサンド
■夕飯
雑穀入りご飯100グラム、シジミの味噌汁、ホタルイカのカルパッチョ(タマネギ、貝割れ菜。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、きんぴら、昆布巻き、ミカン