2023年10月-3 不安〜二次がん、ラジオ波焼灼療法

肺がんの定期検査まであと10日。時間が空くと、抑え込んでいた不安が頭をもたげてくる。

組織診で腫瘍を刺激したために、がんが増殖しているのではないか。定期検査まで何もせずにいる間、悪化していくのではないか。私はせっかちなので、こんなにのんびりと構えていていいのかと不安で仕方ない。肺がんの時にも同じことを考えていたが、慣れるということはない。

乳がんの原因、二次がん、男性乳がん

そもそも左胸のがんはいつできたのか。ジャムの瓶の蓋様のしこりには以前から気付いていたが、触れば動くし、痛みも何もなかったので安心しきっていた。だから、それとは別に育っていた腫瘍に気付かなかったのか。

放射線治療を行った数年後から数十年後に、放射線を原因とする二次がんが発生することがあるという。私は肺がんで二度の放射線治療を受けているが、乳がんはそれが原因なのか。

私は胸が薄いので乳がんとは無縁と漠然と思い込んでいたけれど、8月29日にバブルガムブラザーズのブラザー・コーンがステージ2の男性乳がんであることを公表していた。乳がんは胸の脂肪とは関係がない。それなのに何で自分は乳がんとは無縁と思い込んでいたのか。

乳がんでやせることはないにしても、他の臓器に転移して、そのせいで体重が減っているのだとしたら。あるいは全く別の臓器にがんができているとしたら。自覚症状はないけれど、すでにステージ4で末期の可能性だってある。

確か近藤誠医師の本では、乳がんの最初の治療として放射線治療を推奨していなかったような気がするが、大丈夫なのだろうか。

などなど、次から次へとわき出てくる疑問と不安に頭の中が占領されそうだった。

もしかしたら私は手術を受けたくないから嫌な情報から目をそらしているだけなのか、問題に正面から向き合っておらず、自分の都合のいいように考えているだけなのか。

人と同じことをしていれば安心じゃないか。人と違うことをやろうとするから、足がすくんでしまうのだ。いやいや、肺がんの時も同じことを考えていた。当時と同じ堂々巡りだ。自分一人で考えているだけでは、大きなうねりに飲み込まれてしまいそうだった。誰かに背中を押してもらいたかった。少しでも先へ進み、不安を追い払いたかった。

ラジオ波焼灼療法

ネットや新聞などで乳がんという文字を目にすると、敏感に反応するようになった。

この頃、ネットでラジオ波による乳がん早期治療が保険適用になるという記事を見つけた。→「選択肢広がる乳がん治療 メスを使わず保険適用見込で注目の「ラジオ波」その手術法は?【岡山・香川】」(岡山放送  2023年10月12日)

しかし対応できる腫瘍のサイズは1.5㎝以下。私は2.7㎝なので無理か。しかも実施されるのは全国で9病院だけで、東海三県では岐阜大附属病院のみ。これでは対象になっても通院するのは難しいかもしれない(現在、実施医療機関は増えているかもしれません)。

いろんな情報に飛びついては、がっかりすることも多い時期だった。

→後に出たプレスリリース「早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法による切らない治療が薬事承認・保険適用を取得 先進医療制度下で実施した医師主導特定臨床研究の成果を活用」(国立がん研究センター 2023年12月15日)

弟へ乳がんの報告

この頃は、自宅で一人暮らしをしていた母が特別養護老人ホームへ入居するための申請準備のため、弟とひんぱんに連絡を取り合っていた。しかし私が乳がんと診断されたため、これから治療がどうなるか分からない、母のことは何もできなくなるかもしれないと謝ると、何か手伝えることがあったら言ってほしいと言葉をかけられた。ありがたかった。

ちなみに母へは、肺がんの時と同じく乳がんになったことも伝えていない。

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