2023年10月-6 左胸はトリプルネガティブ

サブタイプは予後不良とされるトリネガ

10月19日

G病院で造影CT検査。帰りに名古屋市美術館で「福田美蘭展」を見てくる。

10月21日

乳腺クリニックへ。左胸の腫瘍のサブタイプ分類はトリプルネガティブだった。

サブタイプというのは乳がんの細胞の性質(ホルモン受容体とHER2タンパクの有無)によって5つに分類され、これに基づいてホルモン療法や薬物療法(抗がん剤、分子標的薬)を行う。トリプルネガティブはホルモン受容体とHER2タンパクがない(陰性)ため、使えるのは抗がん剤と免疫チェックポイント阻害剤だけ。

トリネガの患者は乳がん患者の1〜2割で、他の4タイプに比べて進行が早く、予後も悪く、生存率も一番低いとある。

一瞬落ち込んだが、私は肺がんのサバイバー。乳がんについてはまだ何も始まっていない。悲観したって始まらないと気を取り直した。

標準治療を勧められる

私が放射線治療を受けることにしたと言うと、乳腺クリニックの医師は、「まず乳腺外科へ行って見てもらうべき。標準治療をしたほうがいい。トリプルネガティブなので、普通は乳腺外科で化学療法をして、腫瘍を小さくしてから手術」という一般的な流れを勧めてきた。

–コータックという治療を受けるつもりだ(この時は受けられると思っていた)。

「確立していない治療法は勧めない。生命予後が短くなる可能性もある。それでいいのかということ」

コータック治療について知りたかったので、さらに質問を重ねる。

–実はコータックは名市大病院でやっていない。豊橋のH病院で受けることになる。

「名市大でできないのは理由があるから」

この流れ、肺がんの時、C病院で呼吸器内科や放射線科の医師に近藤誠医師の名前を挙げたら散々なことを言われたのと似ている。

–でもコータックは公的保険の対象となっている治療で、代替療法や民間療法などではない。

と食い下がったが、医師にはうさんくさい治療法に洗脳されていると思われたようで、

「分かっていない人が突き進むことがあるから心配している」

代替療法に走ってしまう患者がいるのだろう。そして私もその一員に映っているのだと思う。

心が揺れた。専門医の言葉に反して、自分で決めてしまっていいのか。私の選択はそもそも大間違いなのではないか。

いやいや、肺がんの時だって心が揺れた。迷って迷って、結局、放射線治療を選択した。そのおかげで生き延びることができたからこそ、乳がんでも放射線治療を受けると決心したのだ。

医師には「無治療という選択肢も考えたが、腫瘍が外に出てきたら怖い」と言うと、「それはやめておいたほうがいい」と呆れたように言われた。

頑固ですみませんと言って、診察室を出た。医師には、G病院の担当医へ紹介状を書いてもらった。

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