2023年11月-2  H病院で治療計画

豊橋のH病院で診察、検査、治療の説明

11月9日

H病院へ初めて行く。金山駅から豊橋駅まで名鉄電車の快速特急で46分(特急だと49分)、病院は豊橋駅から歩いて約5分。交通の便はいい。

午前中、まず担当医の診察を受けた。

左胸の腫瘍は2個(2.7センチともう一つ)がくっ付いており、合わせて4センチ。放射線治療で完全に消えないかもしれない。楽観はできない。

ハイパーサーミアは、乳腺の脂肪が固まって脂肪硬結(こうけつ)ができる可能性もある。

抗がん剤のTS-1は放射線治療の効果を高めるために行うが、白血球が減ることもある。TS-1は治療後もしばらく飲み続けることになる。

私は左胸がトリネガのためホルモン剤は服用できないが、右の腫瘍のサブタイプによっては変わってくるかもしれない。などなど現状と治療のプラスマイナスの説明を受ける。

それから血液検査、H病院での主治医となる医師からの問診、治療計画の説明、看護師から放射線治療についてタブレットを使ったガイダンス、乳房造影MRI検査、CTシミュレーション(放射線治療用の固定具作成。皮膚へのマーキング)と続く。検査のためお昼は食べられない。

固定具作成の時、作るのに時間がかかり、右肩から腕が痛くなってしまったので、ちゃんと合っていないのにこれでいいと妥協してしまった。そのせいで後で泣くことになる。

ところで、肺がんで放射線治療を受けた時、皮膚へのマーキングが黒の油性マジックで、位置によっては結構目立ち、着る服を選ばなければならなかった。なるべく目立たない色にできないのかと疑問だったので、放射線技師に質問してみた。

すると、いろんなマジックを試したが、マッキーの黒が一番分かりやすく落ちにくい。別メーカーのマジックや茶色など別の色を試したが、一番視認性の高いマッキーに落ち着いているとのことだった。

放射線治療の計画

放射線治療はトモセラピーによるIMRT(強度変調放射線治療)で、11月15日から12月18日まで(土日祭日除く)の23日間行う。放射線量は1日2.8グレイを23回で計64.4グレイ。

最初の8回(第1段階)は両乳房を左右同時に、次の8回(第2段階)は左右別々に、そして最後の7回(第3段階)は病変部への追加照射で、腫瘍へピンポイントで当てるそうだ。

※トモセラピーはIMRT(強度変調放射線治療)に特化した専用の放射線治療装置のこと。

国立がん研究センターがん情報サービス「放射線治療の種類と方法

抗がん剤のTS-1のこと

精算後、薬剤師から薬を受け取る際、詳しい説明を受けた。

H病院でもらったTS-1のパンフレット。右は「服用のてびき」、左は「服薬記録」。これを見ながら説明された。

TS-1は通常4週間服用、2週間休薬を1サイクルとして繰り返すが、私の場合はそのサイクルを1週間ごとに繰り返すよう指示された。治療が月〜金として、放射線治療前日の日曜夜から飲み始め、治療終了日の土曜朝まで、4.5日飲んで2.5日休薬というサイクルだ。

言葉で聞くだけでは分かりにくいだろうと、担当医は事前にわざわざ服用日のカレンダーを手書きして渡してくれた。私がちゃんと指示通りに飲み続けるか心配だったのだと思うが、そのおかげで一度も間違わずに飲みきった。

そういえばTS-1と聞いて、真っ先に漫画の「ブラックジャックによろしく」で膵臓がんの患者に使われていたことを思い出した。以前ブログで紹介しています。

「ブラックジャックによろしく」
先週、ピアネットで肺がんの患者会に参加したとき、事務所の移転に伴って古い資料を処分していた。読みたい本があれば自由に持ち

漫画の登場人物は末期がんのせいかTS-1は奏功せず亡くなったので、今回の治療で二の足を踏む思いがあった。

TS-1の錠剤(OD錠)には20mgと25mgがあり、私には25mgが処方された。朝夜2錠ずつ2週間分。

薬剤師から薬のリーフレットを見ながら説明してもらった。爪に色素沈着を起こす可能性がある。電解質が不足するのでカリウムを取る。口内炎予防のため塩水でうがいをする。皮疹が出る可能性がある。皮膚炎が強く出る可能性があるので、放射線治療をした部分は保湿剤で保湿する。血小板が減少する可能性があるため、皮膚に傷が付いたらすぐ医師に言う。流涙(りゅうるい)に注意(流涙という言葉は初めて知った)。吐き気が出ることがあるが、血糖値が上がる吐き気止めは服用しない。などなど。

副作用が多くて恐ろしくなる。TS-1は効果も副作用も比較的穏やかと思っていたが、それでもこれだけ多くの注意事項があるのか。

血液検査で特に気を付けて見るべき項目は、クレアチニン、AST(GOT)、ALT(GPT)、総ビリルビン、eGFR、白血球数、血色素量(ヘモグロビン)、血小板数、好中球、CA15-3(S)。

ハイパーサーミアは4〜5回実施。正確な回数は担当科から明日以降、連絡をくれるという。

この日は最初に受け付けで「限度額適用認定証」を見せて、治療費が高額になったら一定以上払わなくてすむように手続きをしてもらった。初日の医療費は薬代を含めて2万3950円だった。

何枚もの説明書と同意書にサインした。受け付けは11時20分だったが、全て終わって17時過ぎに病院を出ると、外はすっかり夕闇に包まれていた。

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