2023年12月-1 放射線治療4週目 腫瘍はまだ縮小せず

味の好みが変わる

12月に入った頃から、食べ物の好みが変わってきた。味噌味が食べられない。赤味噌の味噌汁、味噌煮込みうどん。どちらも好きで日常的に食べてきたのに、においを嗅ぐだけでムカムカする。ご飯もおいしくない。キムチや納豆も受けつけない。カレーも今一つ食欲がわかない。野菜の煮物は大丈夫だが、煮魚、焼き魚も苦手になった。

麺類で食べたいと思うのは、焼きそば、トマトソース系のスパゲティ。にゅうめんやそばも大丈夫で、細い麺、さっぱりしたものがいいらしい。ラーメンは油っぽくて駄目。味噌煮込みうどんに食指が動かないなら鍋焼きうどんはどうかと思ったが、麺を食べきれなかった。

しかし、好みの変化にどういう法則があるのか自分でも分からず、元々肉を食べないという偏食なのに、さらに食べられるものが減って、日々献立に悩んだ。タンパク質を取るために刺身が増えた。

肺がんの放射線治療では味覚の変化は感じたことがないので、今回は抗がん剤が原因だろうか。しかしTS-1のパンフレットには、そんな味覚障害のような副作用は書いていない。食欲不振でさらに体重が減らないかと心配だった。

実際11月29日に今年の最低体重44.7キロを記録した。

毎月の平均体重も出しているが、12月は月平均45.3キロと記録を取り始めて以来一番低い体重となった(10月の平均は46.3キロ、11月は45.8キロ)。

食の好みは翌年3月にある程度戻ったが、納豆は6月中旬現在、いまだに食べたいと思えない。体重も横ばいといったところ。

12月4日

放射線治療13日目。血液検査のための採血。

造影CT〜腫瘍の縮小は見られず

12月5日

放射線治療14日目。

治療前、担当医が放射線治療室へ来て、放射線を照射している皮膚の状態を見てくれた。放射線治療を重ねると、皮膚が日焼けしたように赤くなったり皮がめくれたりすることがあるが、「まだ大丈夫」と言われて安心する。ただ、自分では乳頭が黒ずんできたように感じていた。

治療後に診察。4日に行った血液検査の結果。抗がん剤のTS-1の副作用で怖いのは骨髄抑制だが、その指標となる検査項目3つ(白血球、赤血球数、ヘモグロビン)が以前より低下していた。一応、基準値内に収まっているものの心配になる。

基準値から外れていたのは、低かったのが総蛋白、血小板、リンパ球。高かったのが血糖。栄養が足りていないのか。

11月28日に撮った造影CTは、前回(10月19日)の画像に比べて、腫瘍はそれほど縮小していなかった。放射線治療の効果はこれから出るということだろう。期待したい。

また、右の乳房に10月の段階ではなかった囊胞が写っていた。ただ、あまり関係ないとのことでそれほど心配しなくていいらしい。

翌1月にも再びCTを撮ると言われ、造影CTが続くと怖いので単純CTでは駄目かと聞くと、造影CTのほうが腫瘍が良く見えるそうで、仕方ないようだ。

放射線治療直後は腫瘍はまだ全て死にきっておらず、その後も徐々に分裂できなくなって死んでいくそうだ。TS-1はその助けになるということで、治療終了後もしばらく飲み続けたほうがいいと言われる。

一般的にはホルモン剤を服用するが、私はトリプルネガティブでホルモン療法ができないため、代わりとしてTS-1を服用することになる。

治療中、両腕を腕を上げていると右腕がしびれて仕方なかったが、最近は左腕も痛むようになって来た。腕の一部が型にフィットしていないと、その部分に圧がかかって最初から痛い。それを20分間動かずに我慢しているのは拷問のようだ。

しかし治療前に何度か腕を動かして痛くない箇所を見つけて、その位置をキープできるように調整(体を傾かせたり、タオルをあてがってもらったり)してもらい、20分間痛みが出ないようにしてもらった。毎回うまくいくとは限らないし、途中で痛みが出ることもあり、苦肉の策だが、これしか落とし所が見つからない。

他人にとってはささいなことと映るようなことでも、患者本人にとって痛みをコントロールできるかどうかは大ごとだ。

皮膚が赤くなってきた

12月6日

放射線治療15日目。

ハイパーサーミア3回目。最高温度は39.7〜39.8度。私にはこの温度が限界か。

アウトドア好きの看護師さんから、大井川に架かる蓬莱橋が良かったと勧められる。世界一長い木造の橋だそうで、いつか行きたい場所リストに入れることにした。

12月7日

放射線治療16日目。第2段階の左右別々に照射する治療が終了。

12月8日

放射線治療17日目。

せっかく名鉄電車の定期券を作ったので、東岡崎駅で途中下車して岡崎城へ行く。

この日から放射線治療は第3段階。放射線を腫瘍へピンポイントで照射することになった。

鏡を見ると、胸の皮膚が日焼けしたように赤くなってきた。これから茶色くなっていくのだろうか。初めてH病院を訪れた日、放射線治療の説明を受けた際にもらったパンフレット「乳がんの放射線療法におけるスキンケアについて」を見ると、ちゃんと保湿をしたほうがいいようだ。

肺がんの放射線治療を受けた時は、1回目(2015年)はそれほどでもなかったのに、2回目(2017年)は治療回数が多かったせいか、皮膚が南国の太陽の下で日焼けしたような状態になり、ワセリンとオリーブオイル(日本薬局方のオリブ油)を塗っていたことを思い出し、朝と夜に塗ることにした。

9〜10日は午前中は在宅ワーク。午後からバイト。

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コメント

  1. tonton より:

    読みながら、いつも心の中で「クロエさん、がんばって」と祈っています。
    でもよく考えたら、これはもうすでに十分がんばった半年前の記録なんですよね。ついつい半年前のことというのを忘れてしまいます。
    私は肺がんになった時、多くの人のブログを読んで、この人はむっちゃ強い!と驚いて思わずメールしたことを思い出します。(知らない人にメールしたのは思えばあれが人生最初で最後だったかも)
    私なら医者の勧めるおまかせコースに何の疑問も持たずに乗ると思うので、クロエさんの強さと頑固さ(失礼!)はあれから少しも変わっていないことに感心しています。

    • クロエサト より:

      tontonさん、こんばんは。
      応援ありがとうございます。tontonさんの存在はいつもどれだけ励みになっていることか。感謝しています。
      私は頑固さはともかく、全然強くありませんよ〜。
      むしろtontonさんのほうが手術前、ベテランに執刀してもらいたいと医師に堂々と言えた分、すごいと感心しています。

      人と違う方法を選ぶのは、やはり迷いが生じます。
      でも人から指図されたわけではないので、これで悪い結果となってしまっても、自分で選んだんだからしょうがないと諦められると思います。
      もちろんそうならないことを願いますけどね。