
定期検査で乳がんの相談
10月17日
私は肺がんの治療を名古屋市立大学病院の放射線治療科で受けたが、担当医がG病院の陽子線治療科へ移動したのに伴い、私も転院し、それ以降、経過観察の定期検査はG病院で受けている。
私は焦ると頭の中から重要なことがすっぽり抜けてしまうので、事前に乳がんの経緯や質問事項をまとめたA4一枚を持参して、G病院へ向かった。
血液検査のための採血を受けてから、陽子線治療科の受け付けへ。紹介状か何かありますかと問われたので、乳腺クリニックの病理組織検査報告書を出すと、その場でパソコンに取り込んでくれた。
診察室には早めに呼ばれた。担当医はいつもながらの柔和な顔。だが、
「変わりはありませんか」
「実は乳がんと診断されてしまって」
医師の顔に驚きが広がったように見えた。医師は病理組織検査報告書のデータを呼び出していなかったようなので、ペーパーの報告書をそのまま見てもらった。
「やせて胸のしこりが気になるようになり、近所の乳腺クリニックで検査をしたら乳がんが見つかった」ことを説明。
それから「今、先生に相談してもいいんでしょうか。紹介状がいりますか」と気になっていたことを聞くと、
「全然かまわない」、続けて「乳がんの治療もしている」と言われたので、「これ見ました」と、『がん治療のフロンティア』をバッグから出した。
「乳がんの放射線治療はいろいろなところで言ったり書いたりしているけど、あまり知られていない」そうだ。確かに私もこの本を手に取るまで、担当医がこんな治療をしているとは知らなかった。
放射線治療は可能だが、行うのは別の病院で
病理組織検査報告書を見てもらい、「これなら放射線治療の対象になる」という言葉に胸をなで下ろした。
「切りたくないんでしょう?」
「そうです」
ただし、乳がんの放射線治療を行うのはG病院ではなく豊橋市にあるH病院だという。担当医はG病院以外でも勤務しており、H病院もその一つ。そして治療回数は19回だという。以前はもっと長かったが、短くなって19回だそうだ。
「私は胸が小さいが大丈夫か」と聞くと、以前撮った胸部のCT画像を呼び出して確認し、大丈夫とのこと。
近藤誠医師の本を見ると、加齢で胸に張りがなくなり平たくなると放射線治療は難しいとあったが、担当医から多少なりともふくらみがあれば大丈夫と聞いてほっとする。
この1カ月近く、手術しかないかと暗闇のどん底でもがいているような心持ちだったので、辺り一面が急激に明るい光に満たされたようだ。
公的保険適用かどうかも聞いたが、適用されるそうで、これにも胸をなで下ろした。
治療は転移がないことが条件
ただ、「治療ができるのは転移していないことが条件。すぐに検査をしましょう」ということで、造影CTを19日、PET/CTを23日に予約してもらった。MRI検査は1カ月後しか空いていなかったため、必要なら豊橋のH病院で撮ることになった。
検査結果が出るのは1週間後の24日。滞っていた流れが、あっという間に動き出した。
ちなみに肺がんの腫瘍マーカーであるCEAは2.7だった。基準値は0.0〜5.0なので、こちらも安心した。
再度、重ねて乳腺クリニックからの紹介状は必要かと質問する。医療界のルールがよく分かっていないので、小心者の私はルールから逸脱したことをしているのではないかと不安で、聞かずにはいられない。担当医からはどちらでもいいと言われたが、私では決めきれない。じゃあもらってきてと言われたので、乳腺クリニックに頼むことにした。
この日の夜、乳腺クリニックへ電話すると、病院へ紹介する場合、クリニックでは紹介状を必ず出しているだけでなく、医師が紹介先の病院へ連絡して診察日時まで決めているとのことだった。私は「肺がんの経過観察中で、その担当医にそのまま見てもらう」と伝え、イレギュラーな形となるが紹介状を書いてもらえることになった。