2015年7月-3 肺腺がん確定

7月8日、C病院の呼吸器科内科へ。

今度はちゃんと組織が取れたようで、マスク先生から、病理検査の結果、腺がんだったことを告げられる(非小細胞肺がんの腺がん)。

何かもう、いろいろ考えすぎていたので、ああやっぱりね、という感じで、むしろ清々しい気分だ。一滴の涙も出ない(人は自分のためには泣けないと聞いたことがあるけど、本当だ)。

次は、がん細胞が、縦隔リンパ節やほかの臓器に遠隔転移していないかを調べるため、三つの検査(胸の造影CT、PET、脳のMRI)を受ける。

結果次第でようやくステージ(病期)が確定して、治療へと進むことができる(治療を受けないのも選択肢の一つ)。

「検査はいつにしますか」

と問われたので、

「これから仕事が立て込んでくるので、8月に入ってからにしてください」

と言うと、「え?」と怪訝な顔をされた。生きるか死ぬかなのに、その自覚がないの? と呆れられたかも。

でも、まだまだ生き続けられるとしたら、食べるための糧を得ないことには暮らしが立ちゆかない。

一刻も早く検査をして結果を知りたいのは山々だけど、でも、この頃には、急いで治療してもしなくても腫瘍がどんどん大きくなることはないと本で読んでいたので、仕事を優先することにしたのだった(不安はありますが)。

マスク先生は、

「手術しないと言ってましたが、クロエさんの年齢だったら、まず手術です。取った方がいいと思います」

と、ここまでは私のためを思ってくれているのかと思ったが、

「抗がん剤も最近は効くものがあります。検査で転移が見つかったら、EGFR遺伝子変異があるかどうかを検査して、分子標的薬が効くようだったらイレッサを服用するかどうか検討したいと思います」

と、紙に走り書きしながら、矢継ぎ早に話した。初めて聞く言葉ばかりで意味が分からず、メモを取ろうとするがとても追いつかない。

「もっとゆっくり書きながら説明してもらえませんか」

と言ったら、マスク先生はムッとして、

「じゃあ確定してから言います」

と、書きかけの紙をビリビリと破ってしまった。

あっけにとられた。

今なら、がんの原因となる遺伝子変異にはいくつかあって、肺腺がんに多いEGFR遺伝子の変異にはゲフィチニブという抗がん剤(分子標的薬)が効果ありとされる。イレッサは商品名。ということも分かるけど、いきなり言われても理解できません。

何か資料なりを見せながら説明するとか、そういう配慮はできないものか。患者は肺がんの告知をされたばかりで、戸惑っているとか、そういう心遣いを求めるのは厚かましい要求なんでしょうか。

そうそう。2度目の気管支鏡検査でも肺の出血は多かったそうだ。もろい臓器なのに、ごめんよ、肺。

それと検査以来、咳と微熱が続くと言ったら、血液検査と肺のレントゲンを勧められた。多分、よほどひどくならない限り、受けないと思う。

8月3日に造影MRI(脳)、4日にPET-CT(胸腹部)、6日に造影CT(胸腹部)を受けることになった。全て日帰り。

放射線科に寄ってPETの説明を受け、看護師さんから資料をもらって帰る。

来年のリオデジャネイロ・オリンピックを見ることはできるんだろうか。

※がんの経緯は「サイトマップ」で分かります。

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