6月26日、運命の日。
動顛して話を聞き漏らすかもしれないからと、メモ帳とICレコーダーを携えてC病院呼吸器内科へ。しかし、
「録音させていただいていいですか?」
「それはちょっと」
と、マスク先生はまさかの拒絶。な、なぜ? 本を読むと、医師に黙って録音するのはよくない。頼めば録音させてくれるとあったのに。C病院の方針?
こちらの困惑にお構いなく、検査結果の説明が始まる。
「腫瘍は27ミリでした。出血が多すぎて組織が少ししか取れませんでした。一応、検査しましたが、良性でした。でも悪性だと思うので、来週もう1回検査します」
え? ええ? な、なぜそんな矢継ぎ早に? いろいろ疑問はあるけど、まずは続き。
「もし、また組織が取れなかったら、どうなるんですか?」
「外科の先生に頼んで手術してもらいます」
「手術?」
「胸を開けるのではなく、穴を開けて胸腔鏡下手術で組織を取ってもらいます」
なぜだか嬉しそうに話すマスク先生。怖いよ。
再検査で悪性だと判断されたら、ほかの臓器への転移がないか3種類の検査(胸の造影CT、PET、脳のMRI)をするそうだ。それでようやくステージ(病期)確定となる。
このとき、がんだとしても、手術と抗がん剤は受けたくないと言うと、マスク先生から、
「お父さんががんだったから?」
と聞かれた。
父ががん治療でひどい目に遭ったので、治療を敬遠していると思われたのかもしれない。
「放射線治療は受けたいと思います。治療しないということではありません」
と、こちらの希望を話す(全ての治療を拒否していると思われたら困るので)。
最後に、どうして録音してはダメなのか聞いてみた。
すると、自分はモニターを見ながら説明するので、患者さんがあとで録音したものを聞くと、説明とずれたりして誤解が生じることがあるため、だそうだ。
以前、録音を許可した患者さんとの間に何かトラブルでもあったのだろうかと勘ぐってしまう。
さて、ここからは、ふつふつと湧く疑問をば。
・気管支鏡検査ってそんなに難しい検査なの? やり直しって、結構あるの?
・悪性だと確信しているなら、何で検査する必要があるの? 悪性と出るまで検査を続けるの(拷問だよ)。
・出血が多かったのは、私のせい?(そういうふうに聞こえたんだけど)
・それだけ肺の中をかき回したってこと?
・再検査代は自分持ち? 2万4660円もしたんだけど(涙)。
・マスク先生、腕が未熟じゃないの? 慣れてる医師に代わってもらえないの?
2度目の気管支鏡検査は7月2日、結果は8日に聞くことになった。