2015年9月-2 この頃の症状と映画「コンスタンティン」


ばち指はわずかずつひどくなっているようだ。両手の指先の腫れは毎日少しずつ成長しているようで、夏の終わりということを差し引いても、常に熱を帯びている気がする。少量ずつの毒が知らず知らず体に回り、体内のあちこちに沈殿しているような感覚。

足の指も腫れてきた。指先は腫れて丸みを帯びてくるのに、爪の成長が追いつかず、爪の先が紙のように丸まってきている。特に足の人差し指の爪がひどい。

この時期いつも履いているストラップ付きのフラットシューズが、しばらく履いていると指先が痛くなって、困った。山歩き(ハイキング)の帰り専用に使っている、ちょっと大きめの柔らかいローファーを履いてちょうどいいくらい。しかし調子に乗ってそれを履き続けていたら、よく当たる指の部分が水ぶくれのように腫れてしまった。以前はこんなことなかったから、これらも肺がんの一症状なんだろうか。

手のひらがピリピリする。近藤医師の「ばち指、手足のしびれがあるということは、たちの悪い可能性がある」という言葉が実感を伴って迫ってくる。

両足の内側のくるぶしの下部分が腫れて、足首が太くなっている。日に日に悪化しているようで、体重は以前より減っているのに、どう見ても、もったりしている。がんによるむくみなのか。

起き抜けは、関節もなめらかに動いていない気がする。毎朝、体組成計で体重や体脂肪率などを記録しているが、数日前、数値をメモして立ち上がろうとしたら、バランスを崩して尻餅をついてしまった。こんなこと初めてで、最初は何が起きたか分からなかった。

かがんだあと何かにつかまらないと立ち上れない。体の中に毒素が回って神経の流れを阻害し、それで皮膚や骨にしびれや痛みが出るのではないか。一気に20も歳を取った気分。

手足のこわばりは朝と夜に強く出るようで、ぎくしゃくして、まるで借り物のようだ。昼頃になると、手足はようやく自分のものになって、意のままに動かせようになる。

肺がん患者さんの闘病記で、手足のしびれ、むくみ、関節痛などの症状がひどくなり、内科や整形外科を受診したが診断が付かず(リウマチや膠原病を疑われたが、検査でシロ)、半年後に健康診断のレントゲンで肺がんが見つかったという人がいた。

私も6月に市の検診を受けずにいたら、この患者さんのようにずっと手足のしびれやむくみに悩んでいたかも。それとも、ばち指のほうから肺がんに辿り着いていただろうか。

サタンが肺がんを引きずり出す

夜、8月に録画しておいた映画「コンスタンティン」を見る。数年前にレンタルで見ているが、キアヌ・リーブスのファンというのと、ティルダ・スウィントンの迫力ある堕天使ぶりがまた見たかった。キリスト教の宗教観がベースにあるファンタジー・アクション映画だ。

ヘビースモーカーのエクソシスト(悪魔祓い)、コンスタンティン(キアヌ)は、末期の肺がんで余命幾ばくもない。特殊な能力を持つ彼は、サタンの手下が自分にだけ見える恐怖から、少年のときに自殺未遂を起こし、死後は地獄行きが決まっていた。コンスタンティンに恨みを持つサタンは、彼が地獄へ落ちるのを指折り数えて待っていた。

(それからいろいろあって)瀕死のコンスタンティンはサタンの息子の野望を阻止した見返りとして、サタンに頼む。自分ではなく知人の女性を昇天させてほしいと。自己犠牲の精神により、神から天国へと迎え入れられそうになるコンスタンティン。サタンは死なせてなるものかと、彼の胸に両手を突っ込み、真っ黒な肺がんを引きずり出す・・・。

こんなラストだったっけ? 最初見たときは「キアヌ、相変わらず麗しい。地獄のSFX、すごい」ぐらいだったが、この日の感想は「いいな、うらやましいな」だった。

ただ、ただ、うらやましい。肺がんがあんなふうに取り出せたら、さぞ爽快だろうに。

コンスタンティンは生き返り、たばこもやめて、めでたし、めでたし、となるが、うらやましすぎてねたましく、「あれだけ腫瘍が広がっていたら、ほかの臓器にも転移してるんじゃないの?」と一人、突っ込みを入れたのだった。

病気などで自分のスタンスが変わると、視点も変わって、本とか映画とかの感想も変わってくることを実感したことでした。

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