大島弓子のおまじない

延命させてくれるなら

昨日のキッチンライトですが、ホームセンターの店員から長く使えるLEDを勧められたとき、ふと頭に浮かんだ漫画のシーンがあった。

漫画家の大島弓子は卵巣腫瘍を手術し、定期的に抗がん剤を受けていた。最後の入院治療が終わった直後の夜、真っ黒な子猫を保護し、キャリーケースに向かって話しかける。

「あのさ あんたが長寿を全うして 最後はわたしにみとらせてくれるつもりがあるなら うちの子になってもいいよ」(「グーグーだって猫である2」角川文庫)

コマは続く。

「すなわち『わたしの延命も約束してくれるなら』と言っている様なものだが」「子猫は傾いたカゴの中で たしかにコックリとうなずいた」

私も、「蛍光管がもったいないから」なんてみみっちいこと考えずに、「大切に使うから、最後まで使い果たさせてくれ」とLEDに願掛けして購入するべきだったかも。

死んだらマンションをあげます

最初にこのエッセイ漫画を読んだときは、大島が次々と拾ってくる猫たちがどうなっていくのかにばかり気を取られて、がんの闘病についてはピンと来なかった。ところが数年ぶりに、がん患者の視点で読んでみると、飼い猫のいるシングル女性の闘病がいかに大変かに賛同することが多かった。

大島は近所の知り合いの女性Nさんにキャットシッター兼入院時の世話を頼むのだが、このNさんが近藤誠「患者よ、がんと闘うな」の愛読者で、化学療法真っ最中の大島に「患者よ〜」を読むように勧めたり、余命6か月のがん保険のパンレットを渡したりと、無神経極まりない女性に描かれている。

大島はNさんを雇うにあたり、手術中に自分が死んだらマンションをあげるから、以前から飼っていた猫2匹をその部屋で育ててほしいという契約を結んだそうだ。何か怖い。Nさんの脳裏に一瞬でも良からぬ考えがよぎらなかったと断言はできない。(それにしても売れっ子漫画家は金銭感覚がぶっ飛んでいる)

大島弓子の卵巣がん3期の手術は1997年12月(20年前。50歳のとき)、化学療法は翌1998年7月に終了。

以後、再発はしていないそうだが、クロ(拾った子猫)へのおまじないが今も効いているためかは分からない。

2017年10月4日(水曜)

〇体重 48.4 〇BMI 18.3 〇体脂肪率 25.8

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

焼きそば(玉ネギ、キャベツ、さつま揚げ)、吸い物(エノキダケ、油揚げ、半熟卵、ネギ)、サラダ(小豆、ブロッコリー)、セロリの甘酢漬け

■お八つ

飴、コーヒー

■夕飯

ご飯(雑穀入り100グラム)、くず豆腐(豆腐半丁、ネギ、シメジ)、根菜の煮物(ゴボウ、人参、タケノコ、コンニャク、竹輪、昆布)、サバの味噌煮(大根)、梅干し、海苔

※久々にくず豆腐を作りました。栗原はるみのレシピ。これから寒くなってくると出番が増えそう。

※サバの味噌煮は缶詰。千切り器で細長く切った大根の上にのっけました。

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コメント

  1. tonton より:

    グーグーは全部持っていて、映画もドラマ(wowow)も見ています。
    別に猫好きではないのですが、大島弓子は若い頃から好きで随分漫画も読みました。
    卵巣癌はもう20年前になるのですね。
    今も猫エッセイ漫画「キャットニップ」を元気に描いているようです(これは読んでいませんが)
    私もこのNさんには無神経でちょっとびっくりしました。なんでこの人に白羽の矢を立てたのか?
    でも彼女の絵で描かれると、作者も周囲の人もみんなどこか浮世離れしてるので、「マンションあげる」にもあまり違和感は持たなかったのですが、考えると確かにすごい金銭感覚ですね。
    今ならネットで猫の里親サイトもいろいろ見つかるので、違う方法をとるかもしれませんが、(マンションを残しても面倒ですし)大島弓子ならやはり誰かにマンションごと譲る気がします(笑)

    • クロエサト より:

      私も「グーグー」は全6巻持っていますが、徐々に多頭飼いの弊害があらわになってきて、読んでいるとしんどくなりました。次々に猫は死んでいきますし(悲)。
      大島弓子、私も10代から読んでいます。別コミやLaLaのころからです(懐かしい〜!)。
      「グーグー」は映画になったのは知っていますが、ドラマにもなっていたんですね。
      映画は予告編を見たら原作と全然違っていたので、まぁいいか、で今まで来ています。
      tontonさんが書かれたように、あの「浮世離れした」(まさしく!)世界を実写で映像にするのは、なかなか難しそうです。