ヘビースモーカーの一生

あなたの思考のほとんどは何の役にも立たない

ブログを始めたのは、肺がんの治療には放射線という選択肢もあることを知ってほしかったため。そしてもう一つ、自分の頭の中を整理したかったため、でもあります。

片付け本の元祖といわれるカレン・キングストン著「ガラクタ捨てれば自分が見える」(小学館文庫)。10年くらい前に買ったけど、掃除のモチベーションを上げたいとき、衣類の処分に迷ったときなどに、未だに取り出して読んでいます。

片付けに関する箴言が多い中、特に印象的だったのがこれ。

「心理学者によると、平均的な人間は一日に六万個の思考を頭の中にめぐらせるそうです。/残念なことに、この思考の九十五%はあなたが昨日考えたことと同じことです。そしてその前日に考えたことも同じです。要するに、あなたの頭の中にめぐっている思考のほとんどは、生産性がないおしゃべりで、何の役にも立ちません。」

思わず「確かに!」と叫んでしまいました。

言葉を解き放つ

私は在宅ワーカーという仕事柄、誰にも会わず、誰とも話さずに一日過ごすことも多い。そのため、いろんなことを考えているのだけど、いつも同じようなことが頭の中でぐるぐる回っているばかり。考えを日記に付けたり、友人にメールしたりすることもあるが、実感としては狭い空間の中にひしめく言葉に押しつぶされそうな状態。それも似たような、古くさい言葉ばかりに。まさにカレンから図星を突かれた思いがしたわけです。

どうすればこの言葉の渦から出られるのか。

そうだ、言葉をこの空間から出してやればいい。

ということで、ブログを開設することにしました(一例:放射線という素晴らしい治療法があるのに、どうしてがん患者は医師に勧められるまま手術を受けてしまうのか。昨日も一昨日も、いやもっとずっと以前から「ずーっと」不思議に思い続けてきた。この「ずーっと」から解放されたかったわけです)。

言いたかったことを解き放つ。考えてみると、ちょっと遺書に近いかもしれません。生きている間は言えなかったことを、死に瀕したら晒すことができる。

下は、外に出していいかどうか迷って保留にしていたもの。見た人が不愉快になるんじゃないか、ひんしゅくを買うんじゃないかと自主規制していましたが、遺書ならいいや。

大酒飲みの一生

ロシア語通訳でエッセイスト、作家の米原万里著「ロシアは今日も荒れ模様」(講談社文庫)にこんなロシアの小話が紹介されている。

「大酒飲みの一生。人生の前半は、肝臓を苦しめ、後半は肝臓に苦しめられる。」

その伝でいけば、たばこ飲みはこうか。

「ヘビースモーカーの一生。人生の前半は肺を苦しめ、後半は肺に苦しめられる。」

人生には、ハタから見てると喜劇だが、本人にとっては悲劇ということは多くて、自業自得、後悔先に立たずと言われればそれまで。反省はできても、これを戒めとしてやり直すことはできないというのが辛いところですね。

2017年5月12日(金曜)

〇体重 48.9 〇BMI 18.5 〇体脂肪率 25.5

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ちゃんぽん(タマネギ、人参、マイタケ、シメジ、ピーマン、小松菜、かまぼこ)、サツマイモ煮(ブロッコリー)、豆腐(梅干し)

※サツマイモはだしと塩、グレープフルーツジュースで煮ました。醤油を入れてないので、色がきれいに仕上がったんじゃないかと。

■お八つ

薄焼きせんべい

■夕飯

ご飯(雑穀入り、100グラム)、味噌汁(ワカメ、油揚げ、シメジ、半熟卵、ネギ)、チダイの煮付け(タケノコ、シイタケ、ショウガ)、根菜の煮物(ゴボウ、人参、コンニャク、さつま揚げ、ちくわ、昆布)、梅干し、海苔

※チダイは3匹煮ました。残りはそれぞれお皿に盛り付けてあるので、食卓に出す前にレンジで温めるだけ。煮物も半分は1食分ずつ器に盛ってあります。もう冷蔵庫が満杯で〜。

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コメント

  1. tonton より:

    こんにちは。
    クロエさん、ヘビースモーカーだったのですね。
    私はさしずめ「ヘビースモーカーたちに囲まれた一生」というところです。
    祖父、父、兄(は高校から家でも吸っていた)が常にタバコ吸ってる人たちで、結婚したら夫がヘビースモーカー。(今はやめた)

    >要するに、あなたの頭の中にめぐっている思考のほとんどは、生産性がないおしゃべりで、何の役にも立ちません。

    うわ〜!これは私も「確かに!!」ですよ。
    ブログに関しては、いろいろ忘れっぽいので備忘録として始めましたが、私の場合、自分の言葉をそのまま解き放つと、言葉使いがひどいことになってしまうため、書くのが早い割に、言葉使いを修正するのに時間がかかってます(笑)

    >反省はできても、これを戒めとしてやり直すことはできないというのが辛いところですね。

    もう、私の人生なんてこの連続と言ってもいいくらい。
    今日のクロエさんはグサグサきました〜。

    米原万里、好きでずいぶん読みました。なんだか急に読み返したくなりましたよ。

    • クロエサト より:

      >私はさしずめ「ヘビースモーカーたちに囲まれた一生」というところです。

      tontonさんの肺がんは副流煙が原因という可能性もあるわけですね。自分の責任じゃないのにと思うと、きっとやりきれませんよね。
      私はヘビーではありませんがスモーカーでした。喫煙者の父と私は肺がん。非喫煙者の母と弟は、父の副流煙にさらされていたわりには、今のところ異状なし。ずっとこのままでいてくれるといいのですが。

      >書くのが早い割に、言葉使いを修正するのに時間がかかってます(笑)

      私も同じです。間違ったこと書いてないか何度も見直してからアップしてますが、後日間違いに気付くこともあって真っ青です。いい文章がちゃちゃっと書けないかといつも思っています。

      >米原万里、好きでずいぶん読みました。

      私も大好きです〜。特に初期のエッセイは本当に面白かった。米原と交流の合った田丸公美子(シモネッタ=米原が命名。イタリア語通訳、エッセイスト)はお好きですか? この人と須賀敦子を読み比べると、イタリア人には全く別の人種がいるような気がして困ります(笑)。

  2. tonton より:

    またまた失礼します。
    クロエさんも、米原万里、お好きなんですね〜。
    「米原万里展」なるものに行ったこともあります。中年女性が大勢来ていて、今でも根強いファンがいるんだなぁ〜と思いました。
    彼女のエッセイでシモネッタさんのことは知っていますが、残念ながら読んだことないんですよ。
    でも須賀敦子は一時期、好きでした。
    イタリアに興味も知識もないにもかかわらず、須賀敦子の文章の美しさにハマってしまって、次々読みました。読んでいる最中はとても快感なのですが、私には格調高すぎて、理解できてたかはいささか不明です(笑)

    • クロエサト より:

      >「米原万里展」なるものに行ったこともあります。中年女性が大勢来ていて、今でも根強いファンがいるんだなぁ〜と思いました。

      おお、さすが東京。米原は衣装道楽だったそうですが、衣類も展示されていたんでしょうか。
      中年女性って、白洲正子とか幸田文とか須賀敦子とか米原万里って好きですよね。私も全員好きです(どっぷり中年です〜)(笑)。彼女たちのバイタリティ、見習いたいものです。
      そうそう、高尾慶子は読みましたか。リドリー・スコット監督の家にハウス・キーパーとして住み込みで働いていたことのある人で、林望を読んだあとだったので、これまたイギリス人に対する印象が一つにならなくて混乱したことを覚えています(笑)。

  3. tonton より:

    またまたまた失礼します(笑)
    高尾慶子?知りませんでした。
    リドリー・スコット監督の家にハウス・キーパー!?
    リドリー・スコットはほとんど見てるかもしれません。
    好きなの(エイリアン、ブレード・ランナー、グラディエーター、ワールド・オブ・ライズ 、オデッセイ)とかなり苦手or謎なもの(1492 コロンブス、プロメテウス 、悪の法則 )がありますが…  それはぜひ読まなければ。

    >中年女性って、白洲正子とか幸田文とか須賀敦子とか米原万里って好きですよね

    これ、確かに言えてます(笑)
    私、図書館でパートしてたのですが、だいたい同じ人が、例えば白洲正子を次々借りて行く、みたいなパターンが多いですね。
    白洲正子と幸田文はまだハマってません。
    全くタイプ違いますが(小説だし)、一時期、沼田まほかるにハマってかなり病んでました(笑)

    • クロエサト より:

      >高尾慶子?知りませんでした。
      リドリー・スコット監督の家にハウス・キーパー!? それはぜひ読まなければ。

      tontonさん、映画好きなのでもしかして関心あるかなと思って書いてみました(笑)。パワフルな女性ってホント元気づけられます。

      >一時期、沼田まほかるにハマってかなり病んでました(笑)

      沼田まほかるって初めて聞きました。今度図書館で探してみますね。