「あいちトリエンナーレ」、行ってきた

あいちトリエンナーレ」は2010年の第1回以来、毎回行っていますが、今回ほど注目されたことはなかった気がします。耳目を集めた原因は、もちろん「表現の不自由展・その後」の展示中止。

昨日、4会場あるうちのメイン会場、愛知芸術文化センターへ行ったが、話題になっている割には来場者は少なかった。単に平日のせいなのか、不自由展と、不自由展中止に抗議して展示を取りやめた作家たちの作品展示が再開されたら見に来るつもりの客が多いせいなのか、分かりませんが(ゆっくり見られたので不満はありませんけど)。

3年ごと、4回目の開催

あいちトリエンナーレは3年に一度開かれる現代美術の国際芸術祭で、毎回、芸術監督のもとテーマや作家が選定される。

芸術監督は毎回変わり、1〜3回目は美術関係者だったが、今回はなぜかジャーナリストの津田大介。津田氏は数年前までネットに強いライターという印象だったのが、あれよあれよという間に有名人になり、最近は多方面に手を広げすぎているのではないかという気がする。NHKラジオの「すっぴん!」に出ていた頃は結構好きでしたが。

没入型メディアアート

トリエンナーレは、回を重ねるごとに映像作品が多くなっている気がする。昨日見た中で印象に残っている映像作品は3点。

10畳ほどの部屋(定員20人)で、雑誌の編集をテーマに、壁3面と床にプロジェクションマッピングで次々と映像を映し出す伊藤ガビンの作品。「没入型メディアアート」という次世代アートの1ジャンルのようです。雑誌を題材にしているせいか言葉に重きを置いていて、ギャグやコントのような掛け合いもあり、それが映像とよく合っていて楽しかった。

防空演習

台北市の幹線道路を上空からドローンで延々と映し続ける袁廣鳴(ユェン・グァンミン)の作品。大通りに1台の車も走っていない街に、サイレンだけが不気味に鳴り響く。戒厳令が出されたのか、細菌兵器をまかれて住民が死に絶えたのか、あるいはCGで車を消してあるだけなのか、想像力をかきたてられます。

実は台湾の一部の都市には防空演習という日があり、年に1日、30分間だけ全ての車両は路肩に停車しなければならないそうだ。その時間を写し取った映像だったのですね(人間も屋内退避しなければならないそうだけど、たまに歩道に人が見えているのはご愛敬か)。

難民の声とジュリアン・ムーア

世界の難民たちの声の一部を、2人の俳優が交互に代弁するキャンディス・ブレイツの作品。2人の俳優がなぜかジュリアン・ムーアとアレック・ボールドウィンで驚いた。そう、映画「アリスのままで」の夫婦役です。

最初は難民のセリフだと気付かず、国を追われたり、家族と離ればなれになったりしたのがムーアやボールドウィン自身かと思って混乱した。迫真の演技で、こういう方法なら難民たちの苦境が視聴者によく伝わる、というのがテーマの作品のようです(隣の部屋で実際の難民たちのインタビュー映像を見ることができる)。

※以前に「映画「アリスのままで」」という記事を書いています。

心を揺さぶられる作品を

現代美術については無知でよく分かっていないのだけど、「思い付きのような作品が多いよね」というのが、過去何度も一緒に見ている友人との共通の感想です。

見る者に解釈を委ねるような作品もいいけれど、一目見て、その美しさに心を揺さぶられる作品を見たい。作り手が自らの命を削って作りあげたような、荒々しいけれども洗練されていて、優美だけれどもぞっとするような、こちらの足下が揺らぐような作品を。

その点、リトグラフを何百回、何千回も刷り重ねて立体を作りあげる今村洋平の職人技には感動。時間と手間と情熱が注がれている分、その造形は美しい。

なんて、私は見方がかなり偏った邪道な鑑賞者かもしれませんが、他の会場へ行くのも楽しみにしています。

※10月に豊田会場と名古屋の四間道・円頓寺会場へも行きました。→「「あいちトリエンナーレ」、駆け込みで行ってきた

2019年8月23日(金曜)

〇体重 50.6 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 27.4

■朝

コーンフレーク+豆乳、野菜ジュース

■お昼

ランチ(寿司、天ぷら、土瓶蒸し、小鉢、わらび餅など)

■お八つ

コーヒー

■夕飯

カレーライス(雑穀入りご飯100グラム。レトルトの野菜カレー)、ゴボウとニンジンのきんぴら(すりゴマ)、ブロッコリーとカニかまぼこ(甘酢)

※疲れたので簡単ご飯。

2019年8月24日(土曜)

〇体重 50.6 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 27.5

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ペンネ・カルボナーラ(乾麺70グラム。ガーリックオイル)、サラダ(フリルレタス、タマネギ、ニンジン、金時豆、ちりめん、パプリカ、アスパラガス、ゆで卵、オリーブ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル、バルサミコビネガー)

■お八つ

コーヒー、飴。抹茶、クッキー

■夕飯

お茶漬け(雑穀入りご飯100グラム)、かつおの生姜醤油焼き、野菜炒め(タマネギ、ニンジン、ピーマン、エノキダケ)、高野豆腐とキュウリ

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コメント

  1. tonton より:

    いいですね。トリエンナーレ、一度行ってみたいと思いつつ一度もありません。
    でも現代美術って訳がわかりませんね。今村洋平氏の作品はネットで見てみました。シルクスクリーンで立体、根気の要りそうな、それだけでも圧倒されるものがあります。
    それから津田大介氏のコンセプト解説を見ましたが、コンセプトの『情の時代』は「人々がメディアやネットの”情”報によって感”情”を煽られ、分断が起きている」って、全くその通りになってしまったわけなんですね。なんとも複雑な気分です。

    ところで愛知といえば、’89年?のデザイン博といい、公立芸術大学の中でも愛知県立芸大はデザインが得意分野と聞いたことがあります(ここ出身の知り合いの話、年配者なので今はどうだか知りませんが)。
    愛知とデザイン、もしや安土桃山文化からの伝統なんでしょうか?

    • クロエサト より:

      トリエンナーレ、何かついでがあればぜひお越しください(笑)。
      私も瀬戸内国際芸術祭などのアートイベントに行ってみたいのですが、遠いこともあってなかなか足を運べません。

      今村氏の作品、ネットでご覧になったんですね。コツコツと、まさしく積み重ねていく日本人ならではの作品ですよね。(トリエンナーレのHPに作家を紹介しているページがあったので、今日リンクを貼りました=遅くてすみません)

      県芸がデザインが得意分野というのは初めて聞きました。尾張の人々が昔から意匠のセンスに長けていたならば、街づくりにもそのセンスを発揮してほしかったと思います(ごちゃごちゃしてるんですよ〜)。