がん告知の現状

家族に言いますか?

今日、ネットに上がっていた記事です。→「旦那さんだけ診察室に…妻には内緒で本当の病状を告げられ」(日刊ゲンダイヘルスケア 12月18日)

以前、がんという病名は患者本人には伝えられず、家族にだけ知らされていた。それが現在は本人に直接告知するようになっている(私自身も医師から直接言われた)。

でも、その理由が個人情報保護法ができたため、というのは知りませんでした。

最近は、医師はまず患者に「あなたはがんです」と告知したのち、「ご家族には話しますか?」と問うのだそうだ。

昔はがんは死病とされたため、「がんイコール死」と受け止めた患者がショックを受けるのが忍びなく、隠しておくのが優しさ、思いやりだとされていた。

それが今は、患者が家族を思いやる側になっているのですね(私ががんだと知ったら、家族はショックを受けるだろう、とか)。

日本で告知が始まったのは1983年

それにしても、以前は無理なことをしていたと思う。がん患者が自分はがんだと分かっていないと、治療がスムーズに進まないのではないか。

患者は「どうしてつらい治療にも耐えているのに治らないんだ」と疑心暗鬼になるし、医師も病状について一貫した説明ができないだろうし、看護師は薬剤名(抗がん剤名)を隠して点滴するなんてことをしなくちゃならなくなる。

そんなおかしな状態を変えたのは2人の医師で、近藤誠医師は1983年から、國頭英夫医師(ペンネームは里見清一)は1990年から、患者に「あなたはがんです」と告知を始めたと著作にある(※以前記事にしています。→「「半分、青い。」〜秋風先生の大腸がん」

もちろん患者に積極的に治療に参加してもらうためで、告知を始めてからはスムーズに治療を行えるようになったそうだ。

がんと伝えないのは「愛情の証」か「隠蔽工作」か

ここで記事を読み返し、田原節子について調べてみて驚いた。

田原節子が乳がんで余命6カ月と診断されたのは1998年(死去は2004年)。わずか21年前?

それなのに夫の田原総一朗は妻に病名を隠していたのか。ひどすぎる。節子の「すべては総一朗の情報操作、隠蔽工作のせい」「いまでもすべてを許してはいない」の言葉に深く共感する。

節子さん。近藤医師や國頭医師に診てもらっていたら良かったのに。2人なら、聡明な患者に病名を隠す無謀さ、身勝手さをきっと夫に戒めたはず。

病院、診療科、医師選びは大切だと改めて思ったことです。

2019年12月17日(火曜)

〇体重 50.5 〇BMI 19.7 〇体脂肪率 28.4

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

天ぷらうどん(乾麺80グラム。かき揚げ(タマネギ、ニンジン、チリメン)、かまぼこ、ネギ)、高野豆腐とブロッコリー、サラダ(カリフラワー、ゆで小豆、パプリカ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、ミカン

■お八つ

コーヒー、飴。スコーン(イチジクジャム)

■夕飯

マグロの漬け丼(酢飯100グラム。マグロ、カイワレ)、味噌汁(サツマイモ、カリフラワーの茎、マイタケ、オクラ、油揚げ)、根菜の煮物(ゴボウ、人参、タケノコ、コンニャク、丸天)、煮カボチャとゆで卵

※カボチャの含め煮とゆで卵って、なんでこう合うんでしょ。

2019年12月18日(水曜)

〇体重 51.5 〇BMI 19.5 〇体脂肪率 28.2

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

雑穀入りご飯100グラム(ふりかけ、海苔)、カレー鍋(タマネギ、ニンジン、サツマイモ、マイタケ、ピーマン、ほうれん草、厚揚げ、油揚げ、ちくわ、イカ)、ミカン

■お八つ

コーヒー、飴。スコーン(イチジクジャム)

■夕飯

みそラーメン(ネギ、メンマ、かまぼこ)、煮カボチャとゆで卵、サラダ(ゆで小豆、ブロッコリー、パプリカ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)

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コメント

  1. 三浦 より:

    患者本人が自分で自分の治療計画を立てて
    病院を選ぶというふうに変わってきてはいます
    そのためには当然、自分の病気について詳しく知ってなければならない
    同じ肺がんでも、管理人さんのように手術ではなく
    放射線治療を選んだり、その他に凍結やラジオ波もありますし
    緩和ケアのみという選択肢もあります

    ただ、認知症のために自分の治療計画を立てられない
    あるいは、足腰の衰えや重篤な糖尿病など
    別の病気を抱えていて自分で動けない
    がん患者の多くは高齢者で、家族に頼ることができない
    一人暮らしの人も多くなっていて
    そのあたりが難しいんですよね

    • クロエサト より:

      三浦さん、コメントをありがとうございました。

      >患者本人が自分で自分の治療計画を立てて
      病院を選ぶというふうに変わってきてはいます

      最近はそういうふうになってきているのですね。
      がん治療を取り巻く状況は刻々と変化しているのを実感します。

      里見医師の本に、患者はむしろ担当医に治療方法を決めてもらいたがっているという話がありました(本ブログの「なぜ放射線治療が勧められないの?-4」という記事で紹介しています)。
      ほんとかなと思ったのですが、がんに関する膨大な情報に翻弄されたり(それに友人知人らのアドバイスに惑わされたり)、高齢者だったりすると、自分で選択するのは難しく、専門医に決めてもらったほうが確かに楽ですよね。
      でもその治療法が本当に患者のための選択ならいいのですが、いろんなものが絡んでいそうで・・・。

  2. 三浦 より:

    病院は一般の商店とそう変わるものではないんです
    ある病院では、例えば肝転移のある大腸癌に対しては
    抗癌剤治療しかやらないという方針がある
    和服を買いたいのに洋服しか売ってない店に行ったようなもので
    両方切除してもらいたいと思ったら
    セカンドオピニオンを受けて病院を変えるしかありません
    最近は「当院ではこの治療しかできません」というふうに
    病院側でも言うようになってきています
    自己責任で専門店を選ぶしかないんですが
    経済的、地域的、体調その他の事情でそれができない人もいます

    • クロエサト より:

      確かにそうですよね。
      地域、医療機関、患者の経済力や病状によって受けられる治療の格差というのは存在すると思います。
      増えてきたがん拠点においてすらそうです。これについても以前「2015年8月-21 がん拠点病院と相談支援センター」という記事で書いています。
      患者が希望する治療を医師が受けさせない(別の治療法に誘導する)ということについても「もし自分がA子さんだったら」で書いています。
      そういう状況が少しでも改善されたらと思いますが、医療界の体質はあまり変わっていないのかもしれません。
      何しろ、20年以上前に近藤誠医師の本で読んだ(過去のことだと思った)診療科間の力関係のいびつさを、私自身4年前に呼吸器内科と放射線科で体験して驚いたぐらいですから(だからきっと今も変わっていないと思います)。
      これについても「2015年8月-14 近藤誠セカンドオピニオン外来へ行く-2」で書いています。