『無駄で危険な医療+治療45』
図書館で『無駄で危険な医療+治療45』(双葉社)を借りてきた。近藤誠(がんもどき理論や放置療法)、夏井睦(湿潤療法)、小野寺時夫(ホスピス医)など、著作を読んで信頼を寄せている医師の名前が並んでいたので、思わず手が伸びました。
2014年発行。A5判とコンパクトなサイズで130ページ程度。文字が大きい上、余白が多く読みやすい。現行の医療に疑問、不信感を抱いている人が入門書として読むには最適です。
なんて偉そうに書いてますが、知らないことも多かった。
改めて驚かされるのが、日本では「手術をする病院が無駄に多過ぎること」。本では心臓手術を例に挙げている。
心臓外科の名医によると、「一定の成績をキープするために必要な症例数」は「年間200例以上が目安」だそうだ。これがドイツでは最低600例、平均1,000例が基準。そのためドイツ国内で心臓手術ができるのは79施設しかないという。
ひるがえって日本はどうか。学会が心臓手術を認定している医療機関は483施設もあるそうだ。そのうち年間200例以上手がけているのは100施設以下。残りの400近い施設は、たまにしか手術していないことになる。その結果、患者は合併症で再手術を繰り返すはめになったりするという。
本には具体的な数字は出ていないが、がんの手術も同じようなものらしい。
病院を選ぶとき何を重視するか
先月、アキよしかわ著『日米がん格差』を紹介した中に、「病院選びに迷ったら、自分と同じ疾患の症例数が多い医療機関を選ぶ。」という記述があったけど、病院選びは本当に大切。(→「日米がん格差」)
などと改めて思ったのは、本の中の小野寺医師の「がんで死ぬか、治療で死ぬか〜間違いだらけのがん医療〜」に、「どういった点を重視して、病院を選びますか?」というアンケートがあったため。平成24年度の調査だったので、もっと新しいデータはないかと探したら、ありました。
「病院を選ぶにあたり重視すること」(内閣府「がん対策に関する世論調査」より。複数回答。数字は%。平成26年度、括弧内は平成25年度)
- 専門的な治療を提供する機器や施設の有無 65.2(65.5)
- 医師や看護師の技術の優秀さ 55.0(58.9)
- 自宅からの距離 49.1(47.8)
- 受診にかかる経済的負担(交通費や差額ベッド代) 33.0(33.7)
- 医師や看護師の親切さ 24.7(24.9)
- がんの治療件数 22.3(22.7)
- 他の医療機関との連携の状況 21.9(22.1)
- がんに関する相談窓口の有無 19.8(18.9)
- その他 0.9 (1.2)
- 特に重視するものはない 1.8 (1.3)
- わからない 0.6 (0.8)
「がんの治療件数」は確かめておくべき
私は3年前、近所のクリニックで胸部レントゲンに影が見つかり病院を紹介すると言われたとき、真っ先に「交通の便のいい病院」を選んだが、これが大失敗。その経緯は「がんのこと」に書きました。
しかしアンケートでも半数の人が「自宅からの距離」を選んでいる。がんと診断されたばかりのときは、どうやって病院を選べばいいか分からないので、多くの人が「とりあえず通いやすいところ」を選んでしまうのでしょうか。
私はセカンドオピニオン、サードオピニオンと漂流した結果、愛知県内で放射線の治療件数が一番多い病院で希望通りの治療を受けることができた。つまり「がんの治療件数」で選んだことになる。
最初から「がんの治療件数」が重要だと分かっていれば、病院探しでさまようこともなかったのに・・・。思えばずいぶん遠回りをしたものであります。
2018年9月3日(月曜)
〇体重 50.6 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 28.0
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
ざるそば(乾麺80グラム。海苔、ネギ)、シメジとエリンギとチリメンのアヒージョ(ニンニクオイル)、小豆とキュウリとトマト(甘酢)、梨
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
雑穀入りご飯(100グラム)、味噌汁(ワカメ、マイタケ、豆腐、卵)、天然ダイの煮付け(タケノコ、シメジ)、叩きゴボウと人参のきんぴら(白ごま)、ゴーヤーとパプリカ(甘酢)
2018年9月4日(火曜)
〇体重 50.6 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 27.9
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
醤油ラーメン(ネギ、カマボコ、メンマ)、ブナピーとちりめんのアヒージョ(ニンニクオイル)、キムチ納豆(ネギ)、梨
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
雑穀入りご飯(100グラム)、ニラと卵の吸い物、天ぷら(シイタケ、カボチャ、チクワ。キャベツ)、叩きゴボウと人参のきんぴら(白ごま)
コメント
名古屋は台風大丈夫でしたか?
肺がんと言われて、大抵の人は頭が真っ白になってしまい、とりあえず近所を選びそうですよね。
私は最初の病院で転院先をいくつか示され、ドラマ「破裂」で大学病院に偏見を持っていたため、がんセンターのある街に名画座があって馴染みがあったというのが決め手でした。
結果的に症例数は国内トップでいい病院でしたが、その時の心境を思い出すと、まさに「否認」の心境に近かったかも?きちんとデータを並べて判断するのではなく、馴染みのあるものにすがるような気持ちだったのかな〜と思います。
>私は最初の病院で転院先をいくつか示され、
すごく良心的な病院! 私は医師から「どの病院でも紹介状を書きますよ」と言われてC病院を選びましたが、「お薦めの病院はどこですか」と一言聞くべきだったと、あとから後悔しました。
やっぱり肺がんかもしれないと思うと、一刻も早く専門医から診察を受けたいと焦ってしまうんですよね。だから「近くて行きやすい病院」ということになってしまう。
>結果的に症例数は国内トップでいい病院
「破裂」と名画座のことも含めて、tontonさんすごくラッキーだったと思います。振り返れば結果オーライですよね。
昨日の台風21号ですが、強風で部屋が揺れました。地震みたいで怖かった。千葉はいかがでしたか。