「病院別5年生存率」公表の意義と弊害

「がんが治る病院、治らない病院」報道

6日前(10月10日)、国立がん研究センターが9月に公表した病院別のがん患者の5年生存率について、マスコミが偏った報道をしているという注意喚起のコメントを出しました。→「2018年9月12日公表「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2008-2009年5年生存率」に関する一部報道について

国立がん研究センターが、がんが治る病院、治らない病院を名指ししたというマスコミの記事を私は見たことがありませんが、勘違いする人がいてもおかしくないなーとは以前から思っていた。→「病院別5年生存率ってあてになるの?」「「全国がん登録」のデータを検索できるように

別の病院のほうが生存率が高かったら

国立がん研究センターのプレスリリースを見ると、ちゃんと赤字で「施設間で患者構成等に差があるため、各施設の生存率が直ちに当該施設の治療成績を示すわけではないこと、更に施設間の比較には適さないことに注意」などと書かれているけど、具体的な数字のインパクトの前ではかすんでしまう。

自分のかかっている病院より別の病院のほうが生存率が高かったら、がん患者は不安にならないほうがおかしい。そのせいで生存率の高い病院へ患者が殺到するようになったら、来られた病院の医師も困るんじゃないでしょうか。

最悪、治療拒否になるかも

がん患者を惑わすような公表に意義があるの? と思う人は多いはず。

「病院別5年生存率ってあてになるの?」でも引用した里見清一著『偽善の医療』(新潮新書)に、こうあります。

「このような数字を医療機関が気にしだすとどうなるか。危ないのには手を出さないのに限る、ということになる。そうなると、助かったかも知れない患者さんでも、『治療成績の悪化を恐れて』どこも引き受けてくれない、ということになる。賭けてもよいが、この風潮はすでに出ている。」

病院別の生存率公表は、意義どころじゃない。患者に不利益しかもたらさないんじゃないでしょうか。

2018年10月15日(月曜)

〇体重 51.0 〇BMI 19.3 〇体脂肪率 27.8

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ちゃんぽん(タマネギ、人参、キャベツ、シメジ、ピーマン、厚揚げ、チクワ)、レタスと柿

■お八つ

コーヒー、飴。コーンフレーク+豆乳

■夕飯

雑穀入りご飯(100グラム)、味噌汁(ワカメ、サツマイモ、人参、シメジ)、ニラ玉焼き、里芋とイカの煮物、キムチ納豆(ネギ)、山芋短冊(卵)、梅干し、ネギ

※芋が3種に卵が2個。冷蔵庫の片付けメニューです。

2018年10月16日(火曜)

〇体重 51.1 〇BMI 19.4 〇体脂肪率 27.8

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

うどん(乾麺80グラム。干しシイタケ、ワカメ、ネギ、カニカマ、天かす)、エリンギとチリメンのアヒージョ(ガーリックオイル)、ゴボウと人参のきんぴら(白ごま)、小豆とアボカド(甘酢)

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯(100グラム)、味噌汁(人参、キャベツ、シメジ、卵)、甘エビ(カイワレ)、里芋とイカの煮物、キムチ納豆(ネギ)

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コメント

  1. tonton より:

    >施設間で患者構成等に差があるため、〜

    ↑まずこういう表現では即座に意味が飲み込めないと思います。
    ガン以外でも、いわゆる先端高度医療の病院(急性期病院)ではちょっと容体が落ち着くと退院させられることを義父の時に知り、ずいぶん冷たい病院だな〜とその時は腹を立ててました。
    病院の役割として急性期、療養期、終末期と実はあるのでしょうけれど、患者からは分かりにくいので、当然「生存率のいい病院=治してくれる病院」と誤解しますよね。
    里見先生の説はさらに恐ろしく、患者にとっていい事ないですね。

    でも「治る病院、治らない病院」と書くなんて、その記事を書いたマスコミは読解力がなさすぎるのか?もしくは売るためにわざとそういう表現を使うのでしょうか?

    • クロエサト より:

      >「生存率のいい病院=治してくれる病院」と誤解

      そうなんですよね。一般の人は刺激的な見出しだけ見て、そういうものかと思い込んでしまう。
      でも、患者なら自分の命に関わることなので、ちゃんと調べて判断しなければいけないと思うようになりました。

      >売るためにわざとそういう表現

      『偽善の医療』には、「こんな数字の公開で誰が得をするか。『サンデー毎日』や『週刊朝日』の売り上げが伸びるだけではないのか。」とあります。
      里見先生、こんなに露骨に書いていいんでしょうか(笑)。