昨夜テレビで放送されたアニメ映画「君の名は。」。
初めて見ましたが、期待が大きすぎたせいか面白さが全く分からず。確かに映像(風景の描写)は驚くほどきれいでリアルだったけど、人物や音楽が全然魅力的じゃない(好みの問題かもしれないけど)。
もうトシなので、若い人たちの感性に付いていけないのか。そう考えると、ちょっと寂しいものがありますが。
「ガール・オン・ザ・トレイン」「ラ・ラ・ランド」
最近、映画は劇場ではなくレンタルDVDやパソコンで見ることがほとんど。しかもそれほど本数を見ていないので、いい作品を見損ねている可能性は高いと思いますが、あえて昨年見た映画のベスト3を選ぶとすると、「ガール・オン・ザ・トレイン」「ラ・ラ・ランド」「わたしは、ダニエル・ブレイク」の3本。
「ガール・オン・ザ・トレイン」は「プラダを着た悪魔」でファンになったエミリー・ブラント主演。若いのに芸達者な女優で、今作でもみっともなく泣きわめくアルコール依存症の女性を体当たりで熱演。なかったことをあったことのように思い込ませて人をコントロールする人間の悪意が怖かった。
「ラ・ラ・ランド」は極上の、この上ない、最上級のエンターテインメント。映画を見てから、頭の中にテーマソングがずっと流れております。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」
「わたしは、ダニエル・ブレイク」は、社会のセーフティーネットからこぼれ落ちた老人とシングルマザーとの交流を通して、イギリスの福祉行政の矛盾点をコミカルに、しかし鋭く突いた作品。
苦しい生活の中でもユーモアを忘れずにいた主人公が、精も根も尽き果てて立ち上がるのもやっとのとき、シングルマザーの娘の「あなたは私たちを助けてくれた。今度は私たちに助けさせて」という言葉には泣けた。
イギリス在住のエッセイスト高尾慶子は、イギリス人(行政機関、警察、普通の社会人も)の仕事の遅さ、やる気のなさ、融通の効かなさに対して怒り心頭だったが、そのために市民の生活が脅かされ、弱者は殺されかねないという映画の描写に、一体いつの時代の話なんだと驚き、呆れ、恐怖を感じた。でも、しみじみといい作品だった。
ほかに、評価の高かった「レヴェナント:蘇りし者」「ブルックリン」「ハドソン川の奇跡」「シン・ゴジラ」「ムーンライト」なども見たが、良さが分からずじまい(ピンと来なかった)。
自分の琴線に触れる映画の基準というのが、自分でもイマイチよく分からないけれど、いいなぁと思える作品に一本でも多く巡り合えるよう、今年も映画(DVD)を見続けたいと思います。
※主人公のダニエルは59歳でした。老人なんて書いて失礼しました。→「いつから老人?」
2018年1月4日(木曜)
〇体重 48.8 〇BMI 18.5 〇体脂肪率 25.7
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
雑煮(切り餅二つ。干しシイタケ、大根菜、かまぼこ)、おせち(昆布巻き、だし巻き卵、田作り、ブロッコリー)、シメジとちりめんのアヒージョ(マジックソルト、ニンニクオイル)
■お八つ
飴、コーヒー
■夕飯
ご飯(100グラム)、くず豆腐(豆腐半丁、シイタケ、ネギ)、昆布巻き、里芋とイカの煮物、レンジ卵(ブロッコリー)、梅干し、海苔
コメント
こんばんは。
「ガール・オン・ザ・トレイン」「わたしは、ダニエル・ブレイク」は見たいと思いつつ未見です。「レヴェナント:蘇りし者」「ハドソン川の奇跡」は私は好きな映画ですが、残酷なまでの自然描写や手に汗握る飛行機の不時着は大画面で見て面白いものかもしれません。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」は社会派のケン・ローチ監督らしい作品のようですね。
最近、知人の所有するアパートで生活保護の人が亡くなったそうですが、清掃の立ち会いも金銭的負担も一切大家がやってくれと言われたそうで怒っていました。
最初は数十万もかかるためお金のことで怒っていた知人ですが、だんだん担当者のあまりの冷たさに呆れていました。市の指定清掃業者も驚くほどの冷たい担当者で、そういう人をわざと福祉に置いているのだろうとのことでした。
その人は倒れているところを救急車で病院に運ばれたそうですが、病院から退院させる連絡を受けても、担当者は様子を見に来るどころか、電話一本当人にしなかったそうで、退院後わずか3日で亡くなったそうです。せめてその時に電話でもいいから、本人に一人暮らしを続行できるのか確認すればいいのにと言ったら、「本人から居住生活ができないという申請書が出ていないので私が動くことはありません」とロボットのような声で言われたそうです。
最初は「生活保護にあんまり税金使われるのもね〜」と内心思いながら聞いていた私ですが、確かに福祉の担当者なら、一言「大丈夫ですか?」くらい声をかけることくらいはできただろうにと思います。どんな状況になっても人間らしく扱ってほしいと思うのは当然ですから。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」はイギリスの話ですが、日本でも十分ありえそうと思っていたら、本当にあったんですね。
>そういう人をわざと福祉に置いているのだろう
>ロボットのような声で言われた
映画でも福祉事務所の担当者の対応は杓子定規で、まさにロボットのよう。相手の立場や心情を慮った血の通った対応をしていては業務が滞る、ということでしょうか。
そういえば「ダニエル・ブレイク」を見終わったあと、「レ・ミゼラブル」(悲惨な人々)に似てない? と思ったのでした。
貧しさゆえ子どものために身体を売ろうとするシングルマザーのケイティは、レミゼのファンティーヌ。社会の不条理に怒り、ケイティ母子を守ろうとするダニエルはジャン・バルジャン。自身を法の執行者とうそぶき、問答無用で弱者を苦しめる警部ジャベールは福祉事務所のスタッフたち。
でもレミゼは19世紀前半フランスの話。21世紀のイギリスでこんなことが起きているなんてとゾッとしたのでした。
社会制度は昔より整ったかもしれないけど、人間の本質は変わってないのかもしれない。などといろいろと考えされられました。
で、疲れると「ラ・ラ・ランド」のようにひたすらロマンチックで切なくて夢のような気分に浸らせてくれる映画を見てバランスを取るのです。