虚血性心不全で急死
近藤誠医師が亡くなりました。昨日の深夜、ネットのニュースで知って息が止まりそうになるほど驚いた。8月13日、出勤途中のタクシーの中で体調を崩し、搬送先の病院で死亡が確認されたそうだ。死因は虚血性心不全、73歳だった。
近藤医師は「医者に殺されない47の心得」(アスコム)で、一切の延命治療を拒否するという自らのリビングウィルを発表している。運ばれた病院の救急で、その願いは望み通りかなえられたのか。以前から虚血性心不全の兆候はあったのか。あったとしても、信念に従って医者にかからなかったのか。
長く病みつくことなく死ねたのは本望だったのか。近年、矢継ぎ早に新刊を出しているが、早すぎる死を予感していたのだろうか、などといろいろ考えてしまった。
バッシングに屈せず
近藤医師は、「がんは治療せず放置するのが一番」「抗がん剤は効かない」などの極端な主張で反発を招くことが多く、煙たがる医療者も多かったけれど、その原点となるのは傲岸不遜な医師によって患者が不利益を被るのに黙っていられなかったため(日本では乳がん患者の乳房を全部切除するハルステッド手術が主流だった1980年代、アメリカで学んだ乳房温存療法を導入しようとしたが、病院内の他科から圧力がかかって実践できなかった)。
医師に勧められるまま受けた治療で患者がこれ以上苦しむことのないようにと、どんなにバッシングを受けても、主張(自らの経験と膨大な論文から得られた知識に導かれた)を曲げない初志貫徹の人だったと思う。同時に、患者には自分の頭で考え、選ぶことの大切さを訴え続けてきたと思う。
7年前、セカンドオピニオンを聞きに行った
私は7年前、肺がんと診断されて医師から手術を勧められたとき、近藤誠セカンドオピニオンへ意見を聞きに行って、放射線治療を受けることを決意した。
がん治療で迷ったときの道しるべだと勝手に思っていたのに、突然その案内人が姿を消してしまった。1度しかお会いしていないけれど、東京にいると思うだけで安心できる心のよりどころだったので、世界が急に陰ってしまったようで、悲しくて心細くてしょうがない。
心よりご冥福をお祈りします。
2022年8月14日(日曜)
〇体重 49.2 〇BMI 18.6 〇体脂肪率 26.5
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
ジャガイモのガレット(目玉焼き)、ガスパチョ(トマト、タマネギ、キュウリ、パプリカ、ピーマン、ニンニク、バゲット、白ワインビネガー、オリーブオイル)、サラダ(金時豆、ブロッコリー、パプリカ、クルミ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル)、タイガーメロン
ジャガイモは中くらいの大きさを1個半使用。千切り器(中)で切ったのを、水にさらさずに焼きました
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
サーモンの漬け丼(酢飯100グラム。貝割れ菜)、シジミの味噌汁(ネギ)、大根の煮物(厚揚げ、コンニャク、生姜天)、冷や奴(オクラ、鰹節削り)、枝豆(新潟茶豆)、タイガーメロン
枝豆は新潟茶豆という種類。薄皮が茶色だそうです
2022年8月15日(月曜)
〇体重 49.1 〇BMI 18.6 〇体脂肪率 25.9
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
スパゲティ・カルボナーラ(乾麺80グラム。ニンニクオイル、卵)、ガスパチョ、サラダ(フリルレタス、タマネギ、ニンジン、金時豆、ちりめん、クルミ、オリーブ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル、バルサミコ酢)
ガスパチョ終了。暑い間にまた作りたいと思います
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
サーモンのちらし寿司(酢飯、ごま、貝割れ菜、サーモン)、シジミの味噌汁、大根の煮物、キムチ納豆(ネギ)、枝豆、タイガーメロン
昨日とほぼ同じ献立
コメント
私もネットニュースで見て驚きました。
ご本人はガンで死にたいとおっしゃっていたと思います(色々な整理をする時間があるから)
でも他人からみると、最後まで活動してピンピンコロリって理想的ですね。
まだ慶応にいらした頃(当時、予約なし、診察料のみでセカンドオピニオンに応じていた)、婦人科系の問題で一度意見を聞きに行きました。私の質問量が多かったので午後に再び来てくれと言われ、私はタクシーで青山に出てのんびりランチして約束の時間に戻ると、近藤氏はちょうど遅い昼食をとるところで、それが売店のカレーパンとコーヒーだけ。思わず「それお昼ですか?」と聞くと「そーだよ!」と自嘲気味に笑っていました。
本は一冊読みましたが、正直、断定的な言い方に疑問を感じ賛同はできかねましたが、あんな食事で来るもの拒まず対応していた姿勢には本当に頭が下がります。
ご冥福をお祈りします。
tontonさん、今晩は。
ピンピンコロリ、まさしくそうですね。うらやましい。
ただ本人はもっとやりたいことがあったかもしれないので、うらやんでばかりもいられませんが……。
慶應病院放射線科時代の近藤先生に見てもらったんですよね。「患者よ、がんと闘うな」がベストセラーになって多忙を極めていた頃でしょうか。
この本以降、近藤医師の後に続く医師が増えるかと期待していたのですが、現実は厳しいようです(医療界における近藤医師の立ち位置を思えば、黒い羊になるのは相当な覚悟がいるかと)。
近藤医師のこれまでの主張が、突然の死で断ち切られてしまうかもしれないのは残念な限りです。