茂出木浩司シェフの肺腺がん-4〜「完治」

がんの診断から8カ月後に「完治」

先週、ネットにアップされた記事です。→「たいめいけん茂出木浩司シェフ、肺がん「無事に完治」」(ORICON NEWS 4月15日)

肺がんが「完治」。すごく喜ばしいことなんだけど、いろいろ疑問に思うことが。

そもそも、がんに「完治」という言葉はなじまないのでは。治療後、定期的に検査を受けて、一応5年間異常がなければ「寛解(病状が治まっておだやかな状態)」だと思っていた。5年間は目安で、転移再発の可能性はずっとあるので、完治という言葉は合わないなと。

そのため、シェフのように肺がん発覚から8カ月で「完治」というのは、どういうことなんだろうと引っかかってしまったのでした。

そもそも治療は受けたのか

シェフのブログを見ると、このような経緯です。

2020年8月、MRI検査で肺に2㎝の腫瘍が見つかり、肺がんステージ1の診断を受ける。手術は9月の予定だったが、2021年に延期。

9月23日、経過観察。CTとMRI検査で、腫瘍が小さくなる。

「闘病日記」のカテゴリーは、これで終わり。あとはずっと仕事の記録のようです(闘病のカテゴリーしか読んでいません)。

もしかしたら、シェフは何も治療(手術や薬物療法、放射線治療)を受けていないのではないか。去年の9月から今年の4月まで、定期的に検査だけを受けていたのではないか。そしてこの4月、画像から腫瘍が消えたということなんでしょうか。

がんは、よくできたり消失したりするらしいので、画像に写ったり消えたりというのは結構あることなのかもしれませんが。

「完治」という言葉の意味

それからもう一つの疑問。シェフはなぜ「完治」という言葉を使ったのか。

私が一瞬考えたのは、「闘病中」「経過観察中」と公表すると、仕事に差しさわりがあるからではないかということ。

私はフリーランスで仕事をしているが、クライアントには肺がんであることを言っていない。理由は、よけいな気を使わせたくないのと、仕事を切られるのが怖いから。

「がんの人に仕事を任せていいのか。この仕事のせいで病状が悪化したら夢見が悪いから、仕事を頼むのはやめよう。体調を崩されて、納期に間に合わなくなったら困るし」

営利を追求する組織で働く人が、こういうことを考えても当然だと思う(いいとか悪いとかは別にして)。

そんな事態を招かないよう、シェフはあえて「完治」という言葉を使ったのではないか。

経緯が知りたい

もしかしたら、ほんとは体調が良くないのに、無理して元気なふりをしているのではないか……。こんなふうに心配している人がいるかもしれない。あるいは、ほんとに完治したとして、どんな治療を受けたら完治したのか、知りたいがん患者やその家族は多いと思う。

できるなら、シェフには肺がん発覚からの現在までの経緯を詳しく教えてもらえるとありがたいのですが。

※以前書いています。

茂出木浩司シェフの肺腺がん

茂出木浩司シェフの肺腺がん-2〜手術は来年?

茂出木浩司シェフの肺腺がん-3〜放射線治療も選択肢に

2021年4月19日(月曜)

〇体重 51.4 〇BMI 19.5 〇体脂肪率 28.7

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

バタールトースト、エビとアボカドのキッシュ(フリルレタス、ラディッシュ)、クラムチャウダー(タマネギ、ニンジン、シメジ、アサリ、ゆで大豆、豆乳)、ブドウ

クラムチャウダーを圧力鍋で煮たら、大豆が鍋の中ではじけてしまいました。圧を抜いてから入れるべきだったか? 写し忘れましたが、バタールも一切れ食べています

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯100グラム、味噌汁(ワカメ、シイタケ、油揚げ、ネギ)、塩ザケ、ゴボウとニンジンのきんぴら(ごま)、大根の煮物(コンニャク、厚揚げ、ちくわ)、海苔、甘夏

塩ザケはフライパンで焼いています。すごく脂が出るので、熱いうちにウエスでフライパンの油分を拭き取っておきます。こうしておくと、食後に洗うとき、扱いが格段に楽です

2021年4月20日(火曜)

〇体重 50.8 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 28.5

■朝

コーンフレーク+豆乳、野菜ジュース

■お昼

ラーメン(モヤシ、ネギ、かまぼこ)、シメジとちりめんのアヒージョ(ガーリックオイル)、キムチ納豆(ネギ)、甘夏

午前中に出ていたので、お昼は2時と遅めの時間になってしまいました

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

ご飯、ニラ玉の吸い物、肉抜き酢豚(タラの天ぷら、タマネギ、ニンジン、ピーマン)、ゴボウとニンジンのきんぴら、甘夏

ニンジン多めです

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コメント

  1. tonton より:

    『がんと闘った科学者の記録』の戸塚洋二氏が患者のブログをベータベース化して、患者が自分に似たケースの参考にすることを提案していましたが、、、
    円楽さんのは医療サイトでの連載でしたから、とても経過が分かりやすかったですが、個人のブログはやっぱり難しいですね。
    私も病気が分かって治療に入る前に、同病の方々のブログを見ましたが、徹底的にデータとして記録に残そうという人は少数派で、私も含めて自分が落ち着くために書いてる人が多いのかな、と感じました。だからクロエさんは女性にしては(あ、問題発言?)少数派タイプです。
    でも有名人こそ、正確な情報発信をしてくれるとありがたいですけどね。

    • クロエサト より:

      tontonさん、こんばんは。

      がんのデータベース化については、国立がん研究センターの「がん登録・統計」がだいぶ進んでいますね。戸塚氏の提案のように、患者が使いやすいものになるといいのですけれども。

      >徹底的にデータとして記録に残そうという人

      私なんて全然ですよ。検査画像を載せているわけでもないし、検査数値を一覧にしているわけでもない。私なんかよりちゃんとしている女性はたくさんいると思います(検査数値については、今度、腫瘍マーカーのCEAをグラフにして載せるつもりです。すでに作ってあります)。

      がんの経緯は、円楽師匠は取材なので記者が分かりやすく書いていましたが、茂出木シェフは自分で書いているので、分かりにくいですね。ブログって自分に都合の悪いことは書かないですし(墓穴を掘っているかも(笑))。