昨年話題になった映画「PLAN75」（日本、フランス、フィリピン、カタール 2022年）をDVDで見ました。75歳以上の高齢者は合法的に安楽死できる制度が始まった日本が舞台。
78歳で一人暮らしのミチ（倍賞千恵子）、市役所でPLAN75を担当するヒロム（磯村勇斗）、安楽死を行う施設で働くマリア。三者の目を通して、生きるとは、死ぬとはどういうことなのかを問いかけてきますが、私にとっては一人暮らしの高齢女性の生きづらさが印象的でした。
78歳、仕事も住まいも失う
とにかく気の滅入る内容でした。高齢者に安楽死を推奨するような非人道的な制度に対してではなく、一人暮らしで身寄りのない高齢女性の老後がいかに苦難に満ちたものか、現実を突きつけられるような気がしたのでした。
ミチは2人目の夫にも死なれた未亡人で子どもはおらず、団地で一人暮らしをしている。
同世代の女性4人でホテルの客室清掃の仕事をし、たまにおしゃべりやカラオケを楽しんでいたが、仕事中に1人が倒れたせいで全員退職させられるはめに。悪いことは重なるもので、団地からも退去を迫られる（老朽化による建て替え？）。
不動産屋で住まいを探すが高齢を理由に断られ、逆に生活保護の受給を勧められる。ようやく見つかった仕事も深夜の交通整理で、足腰の衰えてきたミチにはつらい。
にっちもさっちもいかなくなり、思い余ったミチは役所のPLAN75へ向かう……。
現在、単身の高齢女性の貧困率は5割に近い。身につまされる話です。こんな老後しか待っていないなら、私もPLAN75に申し込みたくなると思う。
困窮老人の救いの制度か
一方、何をやってもうまくいかず社会に居場所のないヒロムの叔父は、75歳を迎えてすぐPLAN75に申し込む。
映画には、長生きするとこんないいことがあるという見本が出てこないので、PLAN75は困窮老人の救いになっているようにしか映らないのが皮肉です。
しかしミチは、役所に行くならPLAN75じゃなく福祉課や社会福祉協議会などへ相談に行くという選択肢はなかったのか。そんなにも長生きしたいのかとそしられるのが怖かったのか。
ラスト、ミチは生き延びるが、帰る部屋もなく仕事もない。結局、生活保護を受けるしかないと思うのだけど、生きているだけで素晴らしいということなんでしょうか。
生きているだけで素晴らしい？
うちの母は現在入院中ですが、入院当初の治療や今後受ける介護サービスを見ていると、90歳近い老女にどれほど多くの（国の）お金がかかっているのか、どれほど多くの人の手を必要とすることになるのか、空恐ろしくなる。
ごまんといるこうした高齢者がPLAN75で激減したら、若い人は未来に希望を抱いて子どもを産み、日本の人口は増えるのだろうか。分からないけれど、国が医療や福祉、介護にかけられるお金、人手には限りがある。
里見清一医師は「医学の勝利が国家を滅ぼす」（新潮新書）で、「75歳以上の患者には、すべての延命治療を禁止する。対症療法はこれまでと同じように、きちんと行う」と提案していたが、大いに賛成です。心の中で思っていても、口に出しづらいことがありますが、「PLAN75」はそうしたことを話題にしやすくしてくれたような気がします。
2023年6月17日（土曜）
〇体重 48.8 〇ＢＭＩ 18.5 〇体脂肪率 26.3
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
うどん（乾麺80グラム。干しシイタケ、ワカメ、ネギ、かまぼこ、天かす）、アヒージョ（エリンギ、オクラ、ちりめん。ニンニクオイル）、ゴボウとニンジンのサラダ、甘夏
これから歯医者（定期検診）だっていうのに、ニンニクオイルを使ってしまった。念入りに歯を磨かねば
■お八つ
抹茶、あんこ
■夕飯
雑穀入りご飯100グラム、味噌汁（切り干し大根、シイタケ、ナス、ネギ）、アジのパン粉焼き（オクラ、ニンニクオイル）、だし巻き卵（卵2個、大根おろし）、チクワじゃが（タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、チクワ）、甘夏
アジのパン粉焼きはカレー粉とマジックソルトをまぶしました
2023年6月18日（日曜）
〇体重 48.3 〇ＢＭＩ 18.3 〇体脂肪率 26.1
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
イカスミ・スパゲティ（乾麺80グラム。ニンニクオイル、イカ）、サラダ（フリルレタス、ちりめん、ミニトマト、キュウリ、トウモロコシ、くるみ、オリーブ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル）、甘夏
たまのイカスミ、うまし
■お八つ
抹茶、あんこ
■夕飯
キノコの炊き込みご飯（シイタケ、エノキダケ、シメジ、マイタケ、油揚げ）、ニラと卵の吸い物、チクワじゃが、ゴボウとニンジンのサラダ、甘夏
