映画「ガーンジー島の読書会の秘密」
「ガーンジー島の読書会の秘密」(2018年 イギリス・フランス映画)をDVDで見ました。
第2次世界大戦後のイギリス。ロンドンの若い女性作家ジュリエット(「ダウントン・アビー」「シンデレラ」のリリー・ジェームズ)が困窮して売った蔵書が、ガーンジー島という小さな島の男性ドーシーの手に渡る。
彼と友人たちが行っていた読書会に興味を持ったジュリエットは島に渡り、読書会の秘密を探ることに……。
「ダウントン・アビー」のシビル
ドラマ「ダウントン・アビー」の出演者が4人も出ています。映画では読書会の秘密の鍵となるエリザベスを演じたジェシカ・ブラウン・フィンドレイは、「ダウントン」のクローリー家の三姉妹の中でも一番の美形(私好み)。
ドラマでは芯が強く自らの信念を貫く役柄だった(結果的にそれがあだとなって夭折する)が、この映画でも正義のためには自らの命を危険にさらすことも顧みない勇敢な女性。髪が短かかったので、最初はシビル役の女優とは気付かなかったのですが。
チャールズ・ラムの随筆の言葉
さて、ジュリエットからドーシーの手に渡ったのは、イギリスの随筆家、チャールズ・ラムの随筆。島のパブでドーシーはこの本の一節をジュリエットに言う。
「足るを知りながら、大志を抱け」
何? この2つの格言を一緒くたにしたような印象的な言葉は。思わずメモしてしまいました。
映画が終わった後にネットを見ると、やはりこの言葉が気になった人は多かったようで、取り上げているサイトを散見した。でもネットに上がるようになったのは映画の公開後のため、「足るを知る者は富む」や「少年よ、大志を抱け」のように人口に膾炙した名句、名言ではなさそう。
ネットの記事に、原文らしき言葉の紹介があった。
「My motto is: Contented with little, yet wishing for more.」。映画を見直すと、確かにドーシーは「Contented with little, yet wishing for more.」と言っているようです。
直訳すれば、「少しのことに満足するが、さらに多くを望む」でしょうか。短い字幕の文字数に収めるため、「足るを知りながら、大志を抱け」と訳したのか。
「エリア随筆」
実際どうなんだろうと、図書館へ行ってみた。映画では書名が「EVERYBODY’S LAMB」となっていたけど、書架にあったのはラムの代表的な「エリア随筆」だけ(英語は読めないので和訳です)。しかも「完訳・エリア随筆」は4冊もあって、それぞれ半分は注釈と解説でした。
一読して面白いと思う話もあれば、意味がつかめない話もある。古典や故事がたくさん引用されているので、それらの素養と、当時の風習や考え方が分かると、もっと深く楽しめると思います。
ラムと小林一茶は同時代
考えてみれば、この本が最初に書かれたのは1820年。日本でいえば江戸時代後期で、曲亭馬琴「南総里見八犬伝」(1814)、小林一茶「おらが春」(1820)、鶴屋南北「東海道四谷怪談」(1825)の時代(随筆の有名どころは分からなかった)。これらも当時の社会背景が分からないと理解が深まらないのと、似たようなことでしょうか。
チャールズ・ラム著「完訳・エリア随筆」(国書刊行会)は結局、最初の1冊しか借りてこなかった(他に読みたい本があって)。ざっと見てみたが、「足るを知りながら、大志を抱け」に当てはまりそうな言葉には行き当たりませんでした(中途半端で申し訳ない)。
いずれにしろ、人生の指針となるような言葉はずっと胸に宿しておきたいと思いますが。
ラムってどんな人?
ロンドン生まれのラム(1775〜1834)は生涯独身だった。姉がそううつ病の発作で母親を刺殺するというショッキングな事件後、ラムは姉を精神病院へ入れないために自分で面倒をみることに。ラムはその姉と共著で子ども向けの本を何冊か書いている。映画冒頭と最後に出てきた「シェイクスピア物語」(挿絵がアーサー・ラッカム!)もその1冊。
ラムは求愛した女性にふられた後、1820年から雑誌にエリアの名前でエッセイの発表を始め、評判となる。これが「エリア随筆」。その後、兄が亡くなったラムは、45歳で養女を迎える(13年後の1833年、養女は結婚)。
解説を読むと、50歳で早期退職したラムは、粗末な身なりで奇矯な振る舞いをし、怒りっぽく意固地で、飲んだくれの嫌われ者になってしまったようで、59歳で死去とある。
「サラバ!」と「わたしたちが孤児だったころ」
お正月に読んだ西加奈子「サラバ!」でも、変わり者の姉(発達障害っぽい)のために振り回される主人公(美少年の弟)が描かれていたが、きょうだいの病で苦労する人がいるのはいつの時代も同じかと思わされる。
それと、同時期にカズオ・イシグロの「わたしたちが孤児だったころ」を読んでいたのだけど、主人公(イギリス人の探偵)はやはり養女を迎えていた。イギリスには養子を迎える文化(キリスト教精神?)が昔から根付いているのでしょうか。
※原作を読みました。
2021年1月16日(土曜)
〇体重 51.4 〇BMI 19.5 〇体脂肪率 28.3
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
スパゲティ・アラビアータ(乾麺70グラム。ガーリックオイル)、サラダ(ズッキーニ、カボチャ、人参、金時豆、ちりめん、エリンギ、赤カブ、ゆで卵、クルミ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル、バルサミコ酢)、スープ(インスタント)
カボチャと人参、エリンギはゆでてから盛り付けました。温冷野菜のミックスサラダです
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
雑穀入りご飯100グラム、味噌汁(ワカメ、シメジ、大根、油揚げ)、アジの干物、煮物(ゴボウ、人参、コンニャク、丸天、昆布)、キムチ納豆(ネギ)、はっさく
干物、ちょっと大きめです
2021年1月17日(日曜)
〇体重 51.2 〇BMI 19.4 〇体脂肪率 28.2
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
チャンポン(タマネギ、人参、シメジ、小松菜、モヤシ、竹輪、厚揚げ、イカ)、はっさく
寒いときは、こういう熱いのが嬉しい
■お八つ
コーヒー、飴。紅茶(ユズの砂糖漬け)
■夕飯
お好み焼き(小麦粉45グラム。卵、山芋、かつお節削り、ニラ、エノキダケ、エビ、天かす。醤油と酢、ソースとマヨネーズ)、味噌汁(ワカメ、シメジ、人参、ネギ、油揚げ)、はっさく
小麦粉をいつもの50グラムから5グラム減らして45グラムにしてみました。そのせいか生地が柔らかすぎて、引っくり返すのを失敗。中はふわふわで口当たりはいいのですが