2016年6月〜7月 経過観察-4 &手のしびれで整形外科へ

手のしびれが取れない

手のしびれは、がんの診断を受ける前から感じていたが、日常生活に支障はなかったので、自分の一部のような症状として受け入れていた。

医師にも、最初は症状を訴えていたが、2015年9月に名市大病院でセカンドオピニオンを受けたとき、

「放射線治療で病気がよくなれば、ばち指、手足のしびれ、こわばり等の症状は軽快するだろう」と聞いていたので、気を長くして改善するのを待った。

治療後、ばち指は徐々に治まり、関節のこわばりも消えたが、手のしびれはずっと続いていた。やはり気になるので、いろいろと調べてみると、胸郭出口症候群の症状に似ている。違うかな。一体何だろう。

こんなに気になるのなら一度、専門医に診てもらうべきだと、6月下旬、近所の整形外科(中規模)へ出かけた。患者さんがすごく多い。きっと地元から信頼されているんだろうと好意的に解釈し、渡された問診票にいろいろ書き込む。2、3時間待つのも覚悟していたが、おそらくリハビリの患者さんが多く、医師も複数いるためか、1時間ほどで名前を呼ばれた。年配の男性で、どうやら院長先生のようだ。

「どうしました?」

「1年ほど前から手がしびれて」

「首だな」

「?」

問診票を一瞥もせず、しびれのある手を取って診ることもなく、この断定。これまでの経験からの確信? 頭の中にアラームが鳴り始める。あわてて説明する。

「去年、肺がんになって、そのせいではないかと」

院長先生、ちょっと驚いたような顔になって(問診票に書いたのに)、

「手術?」

「いえ、放射線治療で。1期だったんですが」

「どこの病院?」

「名市大病院」

「ああ、そう。じゃあレントゲンね」

「MRIだな」

ということで、レントゲン室で首の前からと横から、2枚の写真を撮られる。再び診察室の前で待っていると、壁に「最新のMRIを導入しました」という写真付きのパネルが架かっているのに気付いた。元を取るのが大変だろうなとふと思う。嫌な予感。診察室に呼ばれ、院長先生からレントゲン結果を見せられる。

「骨は異常がない。MRIだな」

あー、やっぱり。

「肺がんで検査はたくさん受けてるので、ちょっと」というと、院長先生は「したくない?」と微妙な笑顔。私には、バレた? という表情にしか見えない。

「胸郭出口症候群じゃないでしょうか」と聞くと、院長先生はここで初めて診察らしいことをしてくれた。立ち上がって腕を取り、下ろした状態と上げた状態の脈を比べる。特に異常はなかったようだが、何か治療を施したいということなのか、「リハビリする?」と聞かれた。「しません。もういいです」と言って診察室を出た。怖くて逃げ出した。

数年前に市の健診のときにかかった内科の医師と同じだ。年配の院長は、検査結果が基準値を少し外れているだけだったのに、私を不安がらせて、お金のかかる検査ばかり受けさせた。

しかし、スムーズな診察ってほとんど覚えていないのに、危ない(?)診察の状況って細部まで記憶に残っている。これ、一種の防衛本能でしょうか。

ちなみに今のところ、手のしびれはありますが、生活に支障はありません。つまりずっと変化なし。取れるものなら取りたいが、しびれの原因を突き止めるのは難しいと聞く。老化とあきらめて、死ぬまで付き合っていくしかないのかも(生きている間に画期的な治療法が見つかるといいけど)。

このころはまた、尾てい骨の痛みにも悩まされていた。肺がんが確定した2016年7月頃にも、横になると尾てい骨が痛むと書いていたが(「2015年7月-5 腫れる、しびれる、Macが壊れる」)、再びその症状が出てきた。

骨転移だろうか。想像は悪いほうへ悪いほうへと傾いていく。そんな不安を抱えつつ、3か月ぶりの経過観察へ。

2016年7月 経過観察-4

7月12日、名古屋市立大学病院へ4回目の定期検査。C病院で肺腺がんが確定してから1年が経った。もう1年? ずいぶん昔のような気がするのは、いろんなことがあったせいだろう。

名前を呼ばれ、いつもながらに緊張しつつ、担当医の前に座る。

「腫瘍マーカーもCTも問題ありませんね」

よかった! 結果を聞くまでの緊張が大きい分、いつもここで飛び上がりそうになる。

腫瘍のサイズをモニター上で測ってもらうと、「長径が10ミリ、短径が5ミリ、厚みが10ミリ」。

添付されたメモには、技師さんの測定値として「12×8ミリ、厚さ10ミリ程度」という記載も。腫瘍はもうはっきりした固まりではなく、周囲がにじんだようになって、どこからどこまでが腫瘍なのか判別できなくなっているので、測るのが難しいのだと思う。担当医は、「腫瘍の抜け殻、残骸」だと言っていた。

ただ、CT画像にはぼんやりした影が一面に広がっている。「放射線肺炎だけど、軽度」とのこと。もう咳は出ない(多分、夏だから。寒くなると出る)。そういえば、放射線肺炎の症状として発熱もあるそうだが、私は熱が出たことはなかった。

気になっていた尾てい骨の痛みについて、聞く。

「骨移転を疑うなら、骨シンチかMRIを撮らないといけない。今日のCTに何か映ってないか見ましょうか」

担当医はCTの輪切りを一番下のほうまで見てくれたが、やはり胸部がメインなので尾てい骨までは映っていなかった。でも丁寧に見てもらって納得する。ありがたい。今後、痛みが激しくなったら、検査を受けることにする。

次の検査は3か月後の10月。

8月5日、ブラジルでリオデジャネイロオリンピックが開幕。1年前、見られるかどうか危ぶんでいたと思うと、何だか夢のような気がする。

→続きです。

2016年9月 肺がんの患者会-3
2度目の患者会 初めてピアネットの肺がんの患者会(2016年4月)に出てから半年後。9月下旬に開かれた患者会に出た
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