エビデンスがないのに堂々と紹介
昨日ネットに上がった記事です。→「波動、オゾン、腸内洗浄…がんは代替療法で「再発なし」 光文社「誤解を招きかねない」と記事削除」(JCASTニュース 3月11日)
「美st」という女性誌のサイトで、乳がんの再発防止ための代替療法が紹介されたが、専門家からエビデンスがないと批判を浴び、出版社が記事を取り下げたというもの。
どんな代替療法かというと、波動治療、オゾン療法(血液クレンジング)、高濃度ビタミンC点滴、腸内洗浄、食事療法。
また、抗がん剤の代わりに効果があるとして、がん免疫細胞療法、BAK療法、遺伝子治療も挙げられていたそうだ。
がん免疫細胞療法は、保険適用されている免疫療法ではありません。免疫療法には、標準治療(免疫チェックポイント阻害剤など)と、代替療法(NK細胞、樹状細胞ワクチンなど。自由診療で高い。記事で紹介しているのはこっち)がある。
国立がん研究センターがん情報サービス「免疫療法」で概要が分かります。
優しく励まされるのはうれしいけれど
波動治療は初めて聞きましたが、以前からよく聞く代替療法の名前もあった。
高濃度ビタミンC点滴療法などは、3年前にNHKの番組で、名指しでこれではがんは治らないと紹介されていた。
ただ、番組にゲストで出ていた医師が、「これら補完代替療法でがんが治るというエビデンスはないが、がん患者のさまざまな症状を和らげるというエビデンスはある」と話していた。
※番組を紹介しています。→「「クローズアップ現代+」〜“最先端”がん治療トラブル」
病院で、もう治療法はないと医師から突き放された患者が、わらにもすがる思いで代替療法に走る。代替療法のクリニックの医師やスタッフは熱心に話を聞いてくれ、励ましてくれる。すると、つらい症状も和らぐ(理解され優しくされることで、人はどれだけ安心感を得ることか)。
でも、代替療法で思うような効果が出ず(悪化するだけの場合も)、貯金も尽きてしまったら、体よく追い払われてしまうかもしれませんが……。
がん患者を食いものにして、と腹立たしい限りだけど、わらにもすがりたい患者にとっては、代替療法は暗闇の中で見つけた一筋の光明なのかもしれません。でも灯りをともし続けるためには大金がかかることを忘れないようにしなくては。
2021年3月12日(金曜)
〇体重 51.3 〇BMI 19.4 〇体脂肪率 28.3
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
うどん(乾麺80グラム。干しシイタケ、ワカメ、ネギ、かまぼこ、天かす)、シイタケとチリメンのアヒージョ(ガーリックオイル)、キムチ納豆(ネギ)、レンコンと人参のきんぴら(ごま)、はっさく
キムチはいつもの白菜じゃなくて大根キムチ。ポリポリと歯触りがいいのです
■お八つ
コーヒー、飴。抹茶、クッキー
■夕飯
雑穀入りご飯100グラム、ニラと卵の吸い物、ホタルイカ(カイワレ。酢味噌)、大根の煮物(コンニャク、厚揚げ)、紅菜苔(こうさいたい)のおひたし(くるみ)、はっさく
はっさくは小ぶりなものを1個。種が多いけど、味は同じ(美味)
コメント
一時期ずいぶん叩かれて、代替療法も消えたかと思いきや、まだまだ色々あったんですね。
それにしても免疫療法はまだ医学の体裁をとっていますが、オゾンとか波動?オゾンって体に毒なんじゃなかったかしら?波動って占いか何かでしょうか?
>代替療法のクリニックの医師やスタッフは熱心に話を聞いてくれ、励ましてくれる。
そうなんですよね。そこが一番、弱った人間に必要なのも確かですし。
忙しすぎる普通の病院関係者に求めても得られないものが怪しい代替療法にはあるのが悩ましいところ。「さまざまな症状を和らげるというエビデンスはある」のなら、緩和ケアをもっといろんな方向から(とことん患者の話を聞くとか)充実させて欲しいものです。
tontonさん、こんばんは。
そもそも、こんな企画が編集会議を通って、堂々と記事になっていたというのが驚きです。
もしかしたらタイアップ記事(広告)だったのかもと思ったのですが、実際の誌面を見ていないので分かりませんが。
いずれにしろ、読者は活字になっているものを本当だと信じて、鵜吞みにしないことが大切だなと改めて思います。
>忙しすぎる普通の病院関係者に求めても得られないものが怪しい代替療法にはあるのが悩ましいところ。
本当にそうですよね。
がん患者を食い物にする業者(医療者)をのさばらせないため、行き場を失った患者がだまされないために、「「クローズアップ現代+」〜“最先端”がん治療トラブル」で紹介していたアメリカの「キャンサーナビゲーション」のようなシステムが、日本でもできることを切に願いたいものです。