オプジーボのモヤモヤ

本庶先生ノーベル賞受賞

10月1日、本庶佑京都大学特別教授がノーベル化学賞・医学賞を受賞。PD-1の発見とそれを応用した免疫チェックポイント阻害剤に関与してきた業績が認められたものです。

受賞の知らせに日本中が沸き立ち、今もその興奮は続いているが、私は素直に喜ぶ気になれず、妙に心がざわついた。

現在(2018年8月)、オプジーボが使われるがん種は8つあるが、多分その恩恵を一番受けているのは非小細胞肺がんの患者さんでしょう(単純に患者数が多い)。

そのため本庶先生の受賞を喜んだり、感謝したりする肺がんのブロガーさんが大勢出てくるかもと思ったのだが、これがごくごくわずか。どうしてなんでしょう。

効果があるのは約20%

実はノーベル賞受賞の一報以来、オプジーボの紹介のされ方にものすごく違和感を持った。

オプジーボはあたかも夢の新薬で、あらゆるがんに100%効くがんの万能薬のような紹介のされ方とか、免疫療法(怪しい療法は除く)は従来のがんの三大療法(手術、化学療法、放射線)に代わる唯一の療法という断定のされ方とか(光免疫療法やがん遺伝子検査はどうなるの)。

オプジーボが適用されるのは限られたがん種の限られた患者だけで、効果があるのはそのうち2割程度だと聞く。ひどい副作用が起きる場合もある。また、実用化されるまでに多くのがん患者さんが治験を受けているが、その途中で命を落とした人もいる。(→「オプジーボの小細胞肺がん保険適用申請」)

まだまだ高い薬価

そういうことが念頭にあるものだから、本庶先生がテレビで、「末期がんだった人がオプジーボのおかげで生き延びることができた。先生のおかげですとお礼を言ってきたのは嬉しかった」みたいなことを言ったとき、「その陰で、効果がなかったり亡くなった人が何倍もいるんじゃないのかな」と、いささか鼻白む思いで聞いていたのでありました。

さらにひねくれたことを書けば、末期がんだった90過ぎの男性が、オプジーボが劇的に効いて現在は健康を取り戻したとテレビで紹介されていたが、この人を生かし続けるために一体どれくらいの健康保険料が使われているのか、つい考えてしまいました。

国の負担分は、一昨年だったら年間約3000万円。その後2度に渡って薬価が引き下げられたが、それでも年1200万円くらいか(医療費が払えず医者にかかれない若者がいることを思うと、どう考えたらいいのか分からない。→「がんで破産」)。

オプジーボの光と闇

受賞直後、オプジーボの明るい面ばかり強調したニュースを目にして、誤解する人が急増したのだと思う。「ちょっと落ち着いて」という報道が増えてきた。

バズフィードジャパンの「ノーベル賞受賞で相談殺到 誤解してほしくない免疫療法」や、一般社団法人全国がん患者団体連合会(全がん連)の「免疫チェックポイント阻害剤を含む免疫療法に関する注意喚起」などを目にして、ようやくモヤモヤした気分が晴れてきました。

闘病ブログを書いている人がなぜノーベル賞に触れないのか。オプジーボの闇の面も知っているから、手放しで喜ぶ気になれないということかもしれません。

2018年10月5日(金曜)

〇体重 50.7 〇BMI 19.2 〇体脂肪率 27.4

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

うどん(乾麺80グラム。干しシイタケ、ワカメ、ネギ、カマボコ、天かす)、シメジとちりめんのアヒージョ(ガーリックオイル)、高野豆腐とブロッコリー(カニカマ)、サツマイモのグレープフルーツジュース煮

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯(100グラム)、味噌汁(タマネギ、人参、カボチャ、キャベツ)、サンマのソテー(ピーマン)、だし巻き卵(大根おろし)、梅干し、海苔

2018年10月6日(土曜)

〇体重 50.4 〇BMI 19.1 〇体脂肪率 27.7

■朝

豆乳、野菜ジュース

■お昼

ペンネ(乾麺80グラム)、ソースはカルボナーラ(ガーリックオイル)、サラダ(水菜、セロリ、タマネギ、人参、ブロッコリー、小豆、チリメン、柿、パプリカ、クルミ。岩塩、黒胡椒、オリーブオイル、バルサミコビネガー)

■お八つ

コーヒー、飴

■夕飯

雑穀入りご飯(100グラム)、くず豆腐(豆腐半丁、シメジ、ネギ)、サラダ(ゆで卵、ブロッコリー、カニカマ。甘酢)、ゴボウと人参のきんぴら(白ごま)、サツマイモのグレープフルーツジュース煮

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コメント

  1. tonton より:

    クロエさん、よくぞ書いてくれました。
    がんセンターにオプジーボ及び免疫療法の問い合わせが殺到しているというニュースを聞いて、私もモヤモヤしていました。
    免疫療法は自由診療の怪しげなクリニックもたくさんあり、そういうところが今回のノーベル賞と絡めて宣伝するのでは?と心配する声までありますね。
    免疫チェックポイント阻害剤にしても、免疫のブレーキを外すということは、自己免疫疾患の副作用も考えられ、夢の万能薬みたいな報道は無責任だと思います。
    他にもマスコミのガン報道は治療法だけでなく、ガン患者の人生(特に若い女性のケースなど)まで愛と感動の物語にしたがったり、なんか妙な感じがしています。
    とはいえ、本庶先生なかなか渋くていいキャラクターですね(笑)

    • クロエサト より:

      tontonさんもやっぱりモヤモヤされてましたか。
      今回の記事、こんなこと書いていいんだろうか、ノーベル賞受賞という国家的お祝いムードに水を差すようで、非国民とそしられるのではないかとドキドキしながらアップしました。
      でもマスコミの、オプジーボや免疫療法やがん患者の扱いに同じように違和感を抱いている人はきっと多いはずだと思ったんですよね。

      >本庶先生なかなか渋くていいキャラクター

      ほんとに役者さんみたい(笑)。若い頃はさぞかし格好良かったでしょうね。ずっとストイックな研究者というイメージだったので、ゴルフをされるというのがちょっと意外でしたが。

  2. ピキピキ より:

    クロエサトさん 、こんにちは!
    時々ブログにお邪魔してはいつもアップしてくださる丁寧に盛り付けられた美味しそうなご飯を、うっとりと拝見しています。お料理もさることながら、お皿洗いの手間もかえりみていらっしゃらないであろう、贅沢な小皿遣いにも惚れ惚れします。
    私はと言えば、いかにして洗い物を減らすかが第一で、毎日大皿料理です。泣

    オプジーボの件は私も同様に感じていました。保険適用の肺がんブログの中でさえ、効果が出た方は稀有な印象を受けますし。
    国民皆保険制度って、今のままでいつまでもつのかなと暗たんたる気持ちになります。

    • クロエサト より:

      ピキピキさん、お久しぶりです!
      私も洗い物は苦手です。少しでも減らそうとなるべくワンプレートにするつもりが、地味なマンネリ料理が少しでも見栄え良くなる(食欲をそそる)ようにしていたら、皿数が増えてしまいました(トホホ)。

      オプジーボが奏功された(高齢の)方は、そもそもブログなど書かれないのかもしれませんね。だから見かけないだけなのでしょうか。

      高額療養費制度はもともと1回きりの手術などを対象に始まったそうで、現在のように1人の患者に対して数百万〜数千万もの補助を何年も続けることは想定していなかったそうです。
      この大盤振る舞い、いつまで続けられるのか。国の財源は打ち出の小槌じゃないんだから、破綻しないほうがおかしいですよね(維持しようとしたら保険料がどれだけ上がるのか、怖い)。