「努力は必ず報われる」
水泳の池江璃花子が昨日4日、東京オリンピックの代表選考を兼ねた競泳の日本選手権の女子100mバタフライで優勝。リレーメンバーとして東京五輪出場が決まりました。
1年前の2020年3月、2年間の白血病治療からの復帰直後は筋肉が落ちて痛々しいほどやせ細っていたのに(逆にモデルのようにスタイルの良さが際立っていたけれど)、トレーニングを積み重ねてすっかり元のアスリートの体形に戻り、優勝という結果も出した。
涙ながらのインタビューには、見ているこちらもほろりと来た。ただ、一言だけちょっと引っかかってしまった(天邪鬼ですみません)。
「自分が勝てるのは、ずっと先のことだと思っていた。……自分がつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った」
治療に耐えても報われないことも
「努力は必ず報われる」。もちろん池江が水泳のことを言っているのは分かっているけれど、年中がんのことを考えている身としては、どうしても白血病と結び付けて考えてしまう。
やりたいことを我慢し、つらい治療に耐えているのに、池江のように回復しない、報われることはない。そんな患者はどんな気持ちで彼女の言葉を聞いただろうと。
(私が勝手に)真っ先に頭に浮かんだのは、以前から白血病を公表している山口さん(23歳)。おととし、テレビのドキュメンタリーを見てからずっと気になっていた。
※以前書いた記事です。→「ドキュメンタリー「“がんになって良かった”と言いたい」」「「“がんになって良かった”と言いたい」から1年」
山口さんの再発〜2度目の手術
山口さんは、昨年2020年2月、いったんはがんが消えて退院したものの、2020年12月に再発。今年2月末に緊急入院し、先週3月29日に2度目の末梢血幹細胞移植(ハプロ移植)を受けたそうだ。
山口さんはTwitterと2つのブログ(共に、はてなブログ)を運営しているが、手術の前に3つ目のブログをnote(記事を有料にできるブログサービス)で始めた。→「山口雄也」
その理由というのが悲しい。Twitterに非道なダイレクトメッセージを送ってくるフォロワーがいるが、記事を有料にすれば、わざわざお金を払ってまで読もうとしないはず(ゆえに不愉快なDMを読まずにすむ)からだという。
がん闘病記のブログ
料理研究家の高木ゑみさんもそうだったが(→「35歳の料理研究家、肺がんで死去」)、若い人ががんを公表すると(そして有名になると)、不特定多数の人がいろんなことを言ってくる。応援、励まし、これを飲んだら、あれを食べたら、こんな治療法があるよ、あれを試したら……。
でも、何も言わず、見ているだけの人もいる。
山口さんの「一人の人間が死ぬのをただただ興味本位で見届けてやろうという意味でフォローしている人も(必ずいる)」という言葉には、どきりとした。苦い思い出がよみがえった。16年前、私がしていたことも、まさにそうだったと。
※肺がんの男性(33歳)のブログを読んでいました。4年前の記事。→「肺がんのブログ-1」
がんの闘病ブログは二度と見まいと決心したが、6年前に自分自身が肺がんと診断され、以後、何か参考になる情報はないかと、同じ病の人のブログを多数見ることになりましたが。
ネットの誹謗中傷に法規制を
今日(4月5日)、「テラスハウス」(フジテレビ)に出演し、昨年5月に自殺した女子プロレスラー木村花さんをSNSで誹謗中傷したとして、2人目(30代男性)が侮辱容疑で書類送検された。侮辱罪の公訴時効(1年)が7日だったため、ぎりぎりで書類送検したというが、投稿者はまだ他にもいる。公訴時効はもっと長くてもいいのでは。
ネットでみんなやってるんだから、自分もやってもいいだろう。身元がばれることはないし。そんなふうに、他人を不愉快な気持ちにさせることに無上の喜びを感じている人は、法で規制してもらうしかないと思う(山口さんに悪質なDMを送ってくる輩もどうにかならないものか)。
2021年4月4日(日曜)
〇体重 50.9 〇BMI 19.3 〇体脂肪率 28.4
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
雑煮(切り餅2個。干しシイタケ、エノキダケ、小松菜、かまぼこ)、温野菜のサラダ(カボチャ、ニンジン、スナップエンドウ、エリンギ、ゆで卵、ちりめん。岩塩、黒胡椒、ゴマ油)、甘夏
今日は終日雨。体が重いので、自宅で過ごしました
■お八つ
コーヒー、飴
■夕飯
雑穀入りご飯100グラム、吸い物(ワカメ、エノキダケ、ネギ、かまぼこ)、天ぷら(アジ、カボチャ、ピーマン、シイタケ、マイタケ)、高野豆腐(キュウリ)、甘夏
お腹のしくしく感はかなり治まったので、食べたかったアジを揚げました。天ぷらには岩塩を振っていただきます
2021年4月5日(月曜)
〇体重 51.1 〇BMI 19.4 〇体脂肪率 28.7
■朝
豆乳、野菜ジュース
■お昼
カレーうどん(乾麺80グラム。だし汁300cc、カレールウ1.5個、醤油とみりん少々。タマネギ、ニンジン、カボチャ、シメジ、エノキ、小松菜、ちくわ、イカ)、高野豆腐(キュウリ)、甘夏
カレーうどん、胃腸に悪そうだけど、とにかく食べたくなって
■お八つ
コーヒー、飴。紅茶、クラッカー
■夕飯
バタールトースト3切れ、ツナのパテ(ツナ、オリーブ、マヨネーズ)、ミネストローネ(タマネギ、ニンジン、カボチャ、キャベツ、大豆、カットトマト)、サラダ(フリルレタス、コールスロー、ゆで卵)、甘夏
お腹は今のところ痛みなし。ここ数日、ちゃんと薬を飲んでいるおかげでしょうか
コメント
私も肺がんの治療が終わった頃、何人かのブログ(クロエさんのも)をお気に入りに入れ、チェックしてます。もはや皆さん、実際の知り合いみたいな気になっています(笑)
その山口さんの発信は読んでいないのですが、「病気になって初めて、平凡な日常や友人の大切さに気づく」、というよくある感情だと思うのですが、「がんになってよかった」という言葉で表し、なまじ大きく注目を浴びたため、その”言葉”に反発する人々がある一定数いるんでしょうか?
全然話は違うのですが、以前「負け犬の遠吠え」というエッセイがヒットして、マスコミがその言葉通りに取り上げているのを驚いたんです。あれはどう読んでも、独身女性の生活の楽しさを描いたものなのに、どういう読解力してるんだ?と。(あれはマスコミがわざと誤読してかも?という気がしました)
あれと同じで、最近、言葉通りに受け取る人が増えているのかな?という気がします。ネットで言葉が溢れてるのに、不思議な現象だと思います。
tontonさん、こんばんは。毎度お読みいただき、ありがとうございます(笑)。
>「負け犬の遠吠え」というエッセイ
酒井順子を読み慣れている人なら字面通りの内容じゃないと分かりそうなもんですけどね。「老人力」(赤瀬川源平)なんかも、一部のマスコミから内容を正反対に捉えられていましたね。
>ネットで言葉が溢れてるのに、
逆に情報が多過ぎて、オリジナルの情報に当たらない人が増えているのかもしれません。そのためデマ情報を額面通りに受け取ってSNSで広めたりとか。
あおり運転の「ガラケー女」事件で市議が訴えられていましたが、社会的な立場のある人でも裏付けを取ろうとしないのは、ほんとに不思議です。